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2008 年度 実績報告書

寄生・宿主相互作用解明を指向した糖鎖の化学合成

研究課題

研究課題/領域番号 19590011
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

羽田 紀康  慶應義塾大学, 薬学部, 准教授 (70296531)

キーワード糖化学 / 寄生虫 / 宿主・寄生相互作用 / 糖脂質 / 糖タンパク質
研究概要

当研究室において細胞表層における複合糖質糖鎖の機能解明の一助として、下等動物より得られる糖脂質や糖タンパク質糖鎖の化学合成を目指してきた。合成化合物は均一構造を有しており、生命現象を分子レベルで解明する上で貢献でき、創薬への応用も期待できる。今年度は表題である『寄生・宿主相互作用解明を指向した糖鎖の化学合成』の一環として1.エキノコックス由来糖タンパク質糖鎖の合成2.マンソン住血吸虫由来糖脂質の合成3.ブタ回虫由来糖脂質の合成を遂行した。1については、6種類の目的化合物のうち、Hl9年度においてすでに3種類は完了しており、また、残る3種類においても各オリゴ糖誘導体まで完成しており、20年度初旬に脱保護を検討し、6種類すべての合成を完了した。この内容は学術雑誌Carbohydrate Researchに投稿し、現在in pressの状態である。2についてはマンソン住血吸虫より見出されたGalNAcβ1-4Glcという新規な糖鎖をコアとした二〜八糖の糖脂質が報告され、本年度は二〜四糖の全合成を完了した。現在専門誌Carbohydrate Researchに投稿準備中である。本年度はさらに五〜六糖といった高次の糖鎖について合成を試みる。3についてはブタ回虫より見出されたGlcNAcβ1-3Manβ1-4Glcをコア(arthro系列)とした糖脂質の非還元末端オリゴ糖に着目し、ブタ回虫感染患者と犬回虫(糖鎖の報告がなされていない)感染患者の判別を目的として5種のオリゴ糖鎖を合成した。いずれも位置選択及び立体選択を念頭に置き、効率合成を目指した。グリコシデーションによる糖伸長は、ほぼ満足な収率で導くことができたが、脱保護については低収率の箇所もいくつか見られ課題を残した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis of neutral glycosphingolipids from Zygomycetes.2008

    • 著者名/発表者名
      Hada N, Oka J, Hakamata K, Yamamoto K, Takeda T.
    • 雑誌名

      Carbohydrate Research 343

      ページ: 2315-2324

    • 査読あり
  • [学会発表] Synthetic studies on oligosaccharides of glycoproteinfrom Echinococcus multilocularis.2008

    • 著者名/発表者名
      oKoizumi A, Hada N, Kaburaki A, Takeda T, Yamano K
    • 学会等名
      24th International Carbohydrate Symposium
    • 発表場所
      Oslo, Norway
    • 年月日
      2008-07-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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