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2008 年度 実績報告書

インスリン情報伝達機構解明のための新規糖関連物質の創製

研究課題

研究課題/領域番号 19590015
研究機関帝京大学

研究代表者

高橋 秀依  帝京大学, 薬学部, 教授 (10266348)

キーワードcoyolosa / エーテル結合糖 / 還元的エーテル化 / 血糖降下作用 / 糖鎖 / カルバメート / 1C-メチル糖 / オキシラン
研究概要

本研究では、血糖効果作用を有する希少な糖類及びその関連物質を効率よく化学合成する方法論の確立と、それらを用いたインスリン情報伝達機構の解明を目的としている。
昨年度までに血糖効果作用を有するエーテル結合糖であるcoyolosaの構造を基本とし、還元的エーテル化を用いて様々なエーテル結合糖の化学合成を行った。今年度は、糖のその他の部位(2〜4位)にエーテル結合を形成すべく、オキシランの開環反応を利用したエーテル結合形成反応を開発した。オキシランの開環にあたっては位置選択性が重要であるが、糖の環上に形成されたオキシランの場合は糖の水酸基の立体化学が影響し、高い選択性がもたらされることを明らかにした。この知見を基に様々なエーテル結合糖を化学合成することに成功した。また、このオキシランの開環反応の反応条件を変えることによってグリコシル化反応が進行することを新たに見出した。これにより、エーテル結合とグリコシル結合を併せ持つハイブリッド糖の創製が可能になった。現在、これらのエーテル結合糖の血糖効果作用について、特にインスリン分泌に関して、グルコーストランスポーターを用いた生物活性の検討を他機関に行っていただいている。さらに、このような糖の認識機構解明のための方法論の開発も並行して行い、弱い相互作用についても検出可能なQCM-PD-SAM法が有用であることを見い出した。
以上のアプローチと並行して、1C-メチル糖の合成や、カルバメートによる糖の連結体の合成を行っている。現在、それらの立体構造の解析及び生物活性の検討を試みている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of trimannoside-recognizing peptide sequences from a T7 phase display screen using a QCM device.2009

    • 著者名/発表者名
      Kazusa Nishiyama
    • 雑誌名

      Bioorganic & Medicinal Chemistry 17

      ページ: 195-202

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of ether-linked sugar by nucleophilic opening of carbohydrate oxiranes.2008

    • 著者名/発表者名
      Kazusa Nishiyama
    • 雑誌名

      Synthesis

      ページ: 3761-3768

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Novel Synthesis of oligosaccharides linked with carbamate and urea bonds utilizing modified Curtius rearrangement.2008

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Sawada
    • 雑誌名

      Tetrahedron 64

      ページ: 8780-8788

    • 査読あり
  • [学会発表] 糖認識機能解明のための分子プローブの合成2008

    • 著者名/発表者名
      西山 和沙
    • 学会等名
      第34回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-11-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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