研究概要 |
ゲラニルゲラにオールを基本骨格として、メチル基を水素に置き換えた化合物や飽和部分を二重結合に変えたものをアナログとして想定し、その一般合成法を確立するため各種検討した。 まず、ファルネソールを出発原料として、二酸化マンガンによりアルデヒドとした後、3-メチルー4-ホスホノクロトネートとのエモンズ-ホーナー反応により側鎖を延長後、エステルを還元し、4,5位に二重結合を導入したアナログを合成した。側鎖の延長に際し、4-ボスホノクロトネートを用いて同様な経路により、3位のメチル基を水素に変えかつ4,5位に二重結合を導入したアナログを合成した. 一方、3位のメチル基を水素に変えたアナログは以下の2種の経路により合成することができた。最初の方法は、ファルネソールをプロモ化後、アセトにトリルのリチウム塩と反応、還元によりアルデヒドとして後、トリエチルホスホノアセテートとのエモンズーホーナー反応で側鎖を延長し、最後にエステルをアルコールへと変換した。第二の方法は、ファルネシルブロミドにアセト酢酸エチルのジアニオンを反応後、選択的にシストリフラートへと誘導した。続いて、パラジウム触媒下、トリブチルスズヒドリドとの反応により脱メチルしたエステル体へと変換した。得られたエステルは、還元によりアルコールへと変換しアナログを合成した。 今後、これらの方法を使い分けることにより、より多くのアナログ合成へ応用できるものと考えている。
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