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2007 年度 実績報告書

In silico創薬技術を用いたキチナーゼ阻害剤の分子設計

研究課題

研究課題/領域番号 19590043
研究機関北里大学

研究代表者

合田 浩明  北里大学, 薬学部, 准教授 (60276160)

研究分担者 広野 修一  北里大学, 薬学部, 教授 (30146328)
山乙 教之  北里大学, 薬学部, 助教 (60230322)
中込 泉  北里大学, 薬学部, 助教 (30237242)
キーワードドラッグデザイン / キチナーゼ / ドッキング計算 / 阻害剤
研究概要

本年度は、環状ペプチド性キチナーゼ阻害剤Argadin(およびArgifin)と霊菌のキチナーゼB(ChiB)との複合体X線結晶構造に基づいて、以下の分子設計研究を行った。標的タンパク質としてChiBを選択した理由は、ChiBが真菌やヒト酸性キチナーゼと非常に高い相同性を有しており、その大量発現系も北里生命科学研究所において確立されたからである。
1 ArgifinのChiBに対する結合親和性(Ki=33,000nM)は弱く、その構造はキチナーゼ阻害剤として十分に最適化されていない。そこで、Argifin-ChiB複合体構造に基づいて、ChiBに対して強い結合親和性が期待できるArgifin誘導体を分子設計した。その結果、ArgifinのD-Ala(5)を嵩高い側鎖を持つアミノ酸(D-Val、D-Leu、D-Met、D-Phe)で置換した誘導体において、結合親和性の改善が期待できることがわかった。
2 Argadinは、ChiBに対して既に強い結合親和性(Ki=20nM)を有している。そこで、Argadinの相互作用様式に基づいて、全く新規な非ペプチド性のキチナーゼ阻害剤をコンピュータ上で分子設計した。先ず、Argadinのペプチド性主鎖環状骨格を14員環マクロライド骨格で分子変換できることを見いだした。次に、マクロライド骨格の3位にメチレン鎖を3つ介してイミダゾール環を付加し、さらに11位にフェナントレン環を付加した非ペプチド性化合物を分子設計した。ドッキング計算および結合自由エネルギー計算を行った結果、この化合物がArgadin-ChiB相互作用様式を完全に模倣できることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] In silico創薬技術を用いたキチナーゼ阻害剤Argifinの分子構造最適化2008

    • 著者名/発表者名
      合田 浩明
    • 学会等名
      日本薬学会第128年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2008-03-28
  • [学会発表] In silico創薬技術を用いた新規キチナーゼ阻害剤の論理的分子設計2008

    • 著者名/発表者名
      合田 浩明
    • 学会等名
      北里大学薬学部公開シンポジウム(ハイテクリサーチ・シンポジウム)
    • 発表場所
      北里大学
    • 年月日
      2008-02-22
  • [学会発表] キチナーゼBに対するペプチド性阻害剤Argifin の相互作用解析とその誘導体の論理的分子設計2007

    • 著者名/発表者名
      合田 浩明
    • 学会等名
      第35回構造活性相関シンポジウム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2007-11-16

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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