研究課題/領域番号 |
19590090
|
研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
松野 浩之 同志社女子大学, 薬学部, 教授 (40273148)
|
研究分担者 |
孫 戈虹 (和田 戈虹) 同志社女子大学, 薬学部, 准教授 (00314427)
黒木 綾 同志社女子大学, 薬学部, 助手 (50411088)
|
キーワード | plasmin / TGF-beta / adipocyte / fibrosis / ATPase / alpha2-antiplasmin |
研究概要 |
脂肪細胞は、生体において様々なサイトカインを放出する可能性が知られおり、現在問題とされているメタボリックシンドロームの主要因子として注目される。脂肪細胞の分化・増殖は多様な過程を得て成立していくが、以前として未知な部分も多い。我々は多年の渡る研究歴の中で血液の因子である線溶系が、細胞増殖に関与することを見いだして来た。さらに、最近、分化・誘導あるいは発生という観点にも深く関わっている化膿性が示唆されている。本研究は、今までとは違った検知から脂肪細胞の制御・改善の可能性を探るアプローチである。研究代表者ならびに研究分担者は、最も専門的とする分野で表題の研究へのアプローチを進めている。本年は、研究初年度にあたり細胞機能と遺伝子について脂肪細胞をとりまく環境から各種実験を開始した。研究代表者は、脂肪細胞の分化・誘導についてタンパク溶解の観点からプラスミンの機能に着目した。遺伝子改変マウスを使った実験では、プラスミンが細胞レベル・個体レベルで細胞増殖に関与する因子TGF-βの制御に深く関わり、繊維化の過程に影響していることを見いだし論文として公表した。さらに、プラスミンの前駆体で非活性化因子であるプラスミノーゲンの新たなる活性化タンパクを生体内に見いだした。これらは脂肪細胞の分化・増殖に関与する新たな検知となるものと考えられる。研究分担者は、生体でのエネルギー媒体であるプロトンポンプの発生学的検知をさらに発展させ、未分化な細胞より変化発展する細胞の制御について新たな検知を見いだしている。脂肪細胞に分化する間葉系細胞の仕組みについて理論的展開は期待される。今後、これらの検知を生かして2年目の研究に従事して行く。
|