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2007 年度 実績報告書

新規インフルエンザ治療薬開発を目指したフラン融合多環系化合物の設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 19590099
研究機関富山大学

研究代表者

根本 英雄  富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (60006351)

研究分担者 松谷 裕二  富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 助教 (50255858)
落合 宏  富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (30018692)
キーワード合成化学 / ウイルス / 生理活性 / 有機化学
研究概要

新規な化学構造を有するインフルエンザ治療薬の開発を目指し、フラン融合4環系化合物の構造活性相関について検討を行った。まず、これまでで最も高活性を示したTIPS置換基やトリフルオロメチル置換基を有する誘導体をリードとして、含フッ素置換基の導入を計画した。フラン融合4環系骨格は、既に筆者らが開発しているベンゾシクロブテン誘導体の連続的電子環状反応を利用することにより、効率良く達成できた。その芳香環上の置換基バリエーションとして、ベンジル基、フッ素置換ベンジル基、フェニル基、フッ素置換フェニル基の導入を検討した。その結果、Williamsonエーテル合成法およびSuzukiカップリング法を駆使することで、目的を達成することができた。これらについて抗インフルエンザウイルス活性の評価を行ったところ、エーテル結合型誘導体において、TIPS誘導体やトリフルオロメチル誘導体に匹敵する活性が認められた。フェニル基など炭素一炭素結合で直接連結した誘導体は、活性が低下ナることが明らかとなった。また、生理活性天然物であるWortmanninの置換様式をフラン融合4環系に組み込んだ新規化合物を設計し、その合成研究に取り組んだ。これについても、前述の連続的電子環状反応を応用することで、目的を達成することに成功した。これらの化合物についても抗インフルエンザウイルス活性評価を行い、顕著な活性を確認することができた。活性発現機構については、いくつかの生物学実験からウイルス増殖サイクルの比較的初期に作用していることが示唆され、現在汎用されているノイラミニダーゼ阻害剤(タミフル等)とは機序が異なることが判った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Approach to a New Dihydrofuran-Fused Cyclic System by a Remarkable Switching of endo/exo Selectivity of a [4+2] Cycloaddition Reaction2008

    • 著者名/発表者名
      Matsuya, Y.; Imamura, Y.; Miyahara, T.; Ochiai, H.; Nemoto, H.
    • 雑誌名

      European Journal of Organic Chemistry

      ページ: 1426-1430

    • 査読あり
  • [学会発表] フラン融合縮環系の効率的構築と誘導体化、および抗インフルエンザ活性評価2007

    • 著者名/発表者名
      小林 真也、佐々木 和重、鈴木 望美、松谷 裕二、落合 宏、根本 英雄
    • 学会等名
      第37回複素環化学討論会
    • 発表場所
      長野市若里市民文化ホール
    • 年月日
      2007-10-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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