ナノ粒子の経口免疫寛容に与える影響に関する研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19590129
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境系薬学
• 研究機関: 神戸薬科大学
• 研究代表者: 吉野 伸 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (00260729)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: ナノ粒子 / 経口免疫寛容 / Th1 / Th2 / Th3 / サイトカイン

研究概要

ナノ粒子酸化亜鉛の経口免疫寛容に与える影響について検討した。実験動物としてマウスを、また抗原として卵白アルブミン(OVA)を用い、経口免疫寛容はOVA を抗原免疫前に投与し、Th1、Th2、Th3 免疫応答を抗体およびサイトカインを指標に測定した。その結果、酸化亜鉛はTh2 およびTh3 経口免疫寛容には影響を与えなかったが、Th1 経口免疫寛容に対しては阻害傾向を示した。酸化亜鉛のようなナノ粒子はTh1免疫寛容系に影響を及ぼす可能性があるため、さらに詳細に検討する必要がある。

研究成果

• [雑誌論文] Inhibition of the antigen-induced activation of RBL cells by sinomenine (2008)
  • 著者名/発表者名: Feng, H., Yamaki, K., Yoshino, S
  • 雑誌名: Int. Immunopharmacol. 8 ページ: 502-507
  • 査読あり
• [雑誌論文] Involvement of peroxynitrite in pollen-induced nasal blockage in guinea pigs. (2008)
  • 著者名/発表者名: Mizutani, N., Nabe, T., Fujii, M., Yoshino, S., Kohno, S.
  • 雑誌名: Eur. J. Pharmacol. 582 ページ: 139-144
  • 査読あり
• [雑誌論文] Improvement of an efficient separation method for chemicals in diesel exhaust par ticles: analysis for nitrophenols. Environ. (2008)
  • 著者名/発表者名: Noya, Y., Mikami, Y., Taneda, S., Mori, Y., Yoshino, S., Kohno, S.
  • 雑誌名: Environ. Sci. Pollut. Res. Int. 15 ページ: 318-321
  • 査読あり
• [雑誌論文] Antioxidative role of interleukin-6 in septic lung injury in mice. (2008)
  • 著者名/発表者名: Inoue, K., Takano, H., Yanagisawa, R., Sakurai, M., Yoshino, S., Yoshikawa, T.
  • 雑誌名: Int. J. Immunopathol. 21 ページ: 501-508
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of sinomenine on collagen-induced arthritis in mice. (2007)
  • 著者名/発表者名: Feng, H., Yamaki, K., Takano, H., Inoue, K., Yoshino, S.
  • 雑誌名: Autoimmunity 40 ページ: 532-5391
  • 査読あり
• [雑誌論文] Enhancement of allergic responses in vivo and in vitro by butylated hydroxytokuene. (2007)
  • 著者名/発表者名: Yamaki, K., Taneda, S., Inoue, K. Takano, H., Yoshino, S.
  • 雑誌名: Toxicol. Appl. Pharmacol 223 ページ: 164-172
  • 査読あり
• [雑誌論文] Difference in preventive effects between the phosphodiesterase IV inhibitor rolipram and anti-arthritic drugs on antigen-induced arthritis in mice. (2007)
  • 著者名/発表者名: Yamaki, K., Li, X., Takano, H., Yoshono, S.
  • 雑誌名: Immunol. Invest. 36 ページ: 131-145
  • 査読あり
• [雑誌論文] Polycyclic aromatic hydrocarbons aggravate antigen-induced nasal blockage in experimental allergic rhinitis. (2007)
  • 著者名/発表者名: Mizutani, N., Nabe, T., Ohtani, Y., Fujii, M., Yoshino, S., Kohno, S.
  • 雑誌名: J. Pharamacol. Sci. 105 ページ: 291-297
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pulmonary exposure to diesel exhaust particle components enhaces circulatory chemokines during lung inflammation. (2007)
  • 著者名/発表者名: Arimoto, T., Takano, H., Inoue, K., Yanagisawa, R., Yoshino, S., Yoshikawa, T.
  • 雑誌名: Int. J. Immunopathol. Pharmacol. 20 ページ: 197-201
  • 査読あり
• [雑誌論文] Role of interleukin-6 in toll-like receptor 4 and 2 expressions induced by lipopolysaccharide in the lung. (2007)
  • 著者名/発表者名: Inoue, K., Takano, H., Yanagisawa, R., Yoshino, S., Yoshikawa, T.
  • 雑誌名: Immunopharmacol. Immunotoxicol. 29 ページ: 63-68
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of nanoparticles on lung physiology in the presence or absence of antigen. (2007)
  • 著者名/発表者名: Inoue, K., Takano, H., Yanagisawa, R., Sakurai, M., Yoshino, S., Yoshikawa, T.
  • 雑誌名: Int. J. Immunopathol. Pharmacol. 20 ページ: 737-744
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of components derived from diesel exhaust particles on lung physiology related to antigen. (2007)
  • 著者名/発表者名: Inoee, K., Takano, H., Yanagisawa, R., Sakurai, M, Shimada, A., Yoshino, S., Yoshikawa, T.
  • 雑誌名: Immunopharmacol. Immunotoxicol. 29 ページ: 403-412
  • 査読あり
• [学会発表] マウスを用いた二相性喘息反応におけるcomplement C3aの関与についての検討 (2008)
  • 著者名/発表者名: 水谷暢明、奈邉健、八巻耕也、河野茂勝、吉野伸
  • 学会等名: 第58回日本アレルギー学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-11-29
• [学会発表] 添加物ETBEが肥満細胞の活性化に与える影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 八巻耕也、吉野伸
  • 学会等名: 第114回日本薬理学会近畿部会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-11-14
• [学会発表] 抗卵白アルブミンIgEモノクローナル抗体を用いた二相性喘息反応の誘導 (2008)
  • 著者名/発表者名: 五島浩文、水谷暢明、八巻耕也、奈邉健、河野茂勝、吉野伸
  • 学会等名: 第58回日本薬学会近畿支部総会・大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-10-25
• [学会発表] Induction of severe arthritis in mice by a new 5-clone cocktail of anti-type II collagen monoclonal antibodies (2008)
  • 著者名/発表者名: Pilaiwanwadee Hutamekalin, Takayuki Saito, Kouya Yamaki, Nobuaki Mizutani, Kuniaki Terato, Shin Yoshino
  • 学会等名: 第58回日本薬学会近畿支部総会・大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-10-25
• [学会発表] Fabフラグメントによる抗体依存性関節炎の特異的抑制 (2008)
  • 著者名/発表者名: 吉野伸、八巻耕也、水谷暢明、Pilaiwanwadee Hutamekalin、笹原真利子
  • 学会等名: 第29回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-09-12
• [学会発表] モルモットにおけるアレルギー性鼻炎症状に及ぼす多環芳香族炭化水素の曝露の影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 水谷暢明., 奈邉健, 藤井正徳, 吉野伸, 平山晃久, 河野茂勝
  • 学会等名: 第15回日本免疫毒性学会学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-09-12
• [学会発表] 4および5抗コラーゲン抗体カクテルによって誘導される関節炎の比較 : エピトープの重要性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 斎藤貴之、ピライワンワディー フタメカリン、八巻耕也、水谷暢明、寺戸国昭、吉野伸
  • 学会等名: 第29回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-07-08
• [学会発表] モルモットを用いたタバコ煙溶液およびリポポリサッカライド誘発による肺気腫モデルの作製 (2008)
  • 著者名/発表者名: 水谷暢明、渕上淳一、高橋真樹、奈邉健、吉野伸、河野茂勝
  • 学会等名: 第113回日本薬理学会近畿部会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 2008-06-20
• [学会発表] 自己免疫性関節炎における抗II型コラーゲン抗体の役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 齊藤貴之、八巻耕也、水谷暢明、吉野伸
  • 学会等名: 日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2008-03-28
• [学会発表] モルモットアレルギー性鼻炎モデルの鼻閉の発症におけるperoxynitrite の関与 (2008)
  • 著者名/発表者名: 水谷暢明、奈邉 健、藤井正徳、吉野 伸、河野茂勝
  • 学会等名: 第128 回日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2008-03-27
• [学会発表] ラット摘出血管標本を用いたアセチルコリンによる血管弛緩作用に及ぼす炭素ナノ粒子の影響の検討 (2008)
  • 著者名/発表者名: 種田晋二、李春梅、野矢洋一、関興一、大倉一枝、八巻耕也、吉野伸、鈴木明
  • 学会等名: 第128回日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2008-03-27
• [学会発表] I型アレルギー反応のブチルヒドロキシトルエン(BHT)による増強 (2008)
  • 著者名/発表者名: 八巻耕也、吉野伸
  • 学会等名: 日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2008-03-27
• [学会発表] マウス抗体依存性関節炎に対する抗原特異的抗体Fabフラグメントの効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 笹原真利子、蔵元裕信、八巻耕也、水谷暢明、吉野伸
  • 学会等名: 日本薬学会日本薬学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2008-03-27
• [学会発表] Suppression of antibody-dependent arthritis in mice by antibody-derived Fab fragments (2007)
  • 著者名/発表者名: Sasahara M., Yamaki K., Yoshino S.
  • 学会等名: 第36回日本免疫学会学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2007-12-12
• [学会発表] Role of newly established anti-type II collagen (CII) monoclonal antibodies (mAbs) in induction of arthritis in mice (2007)
  • 著者名/発表者名: Saito T., Yamaki K., Yoshino S.
  • 学会等名: 第37回日本免疫学会学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2007-11-22
• [学会発表] モルモットにおけるアレルギー性鼻炎症状に及ぼす多環芳香族炭化水素の暴露の影響 (2007)
  • 著者名/発表者名: 吉野伸, 水谷暢明, 他
  • 学会等名: 第112回日本薬理学会近畿部会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2007-11-16
• [学会発表] 抗原特異的抗体Fabフラグメントによる抗体依存性関節炎の制御 (2007)
  • 著者名/発表者名: 笹原真利子, 蔵本裕信, 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第110回日本薬理学会近畿支部会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2007-11-10
• [学会発表] In vivoおよびIn vitroのIgE依存的なアレルギー反応に対するBHT(ブチルヒドロキシトルエン)の促進作用 (2007)
  • 著者名/発表者名: 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第14回日本免疫毒性学会学術大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2007-09-21
• [学会発表] 抗体依存性関節炎モデルにおける抗II型コラーゲンモノクローナル抗体の役割 (2007)
  • 著者名/発表者名: 齋藤 貴之, 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第14回日本免疫毒性学会学術大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2007-09-21
• [学会発表] 抗II型コラーゲンモノクローナル抗体依存性関節炎モデルの作製 (2007)
  • 著者名/発表者名: 齋藤貴之, 松尾健二, 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第111回日本薬理学会近畿支部会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2007-06-15
• [学会発表] ナノ粒子を多く含んだディーゼル排気曝露における循環器影響の検討 (2007)
  • 著者名/発表者名: 吉野伸, 八巻 耕也
  • 学会等名: 第127回日本薬学会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 2007-03-28
• [学会発表] 好塩基球性白血病細胞株RBL2H3のIgE刺激による脱顆粒反応に対する抗酸化剤 BHT(ブチルヒドロキシトルエン)の促進作用 (2007)
  • 著者名/発表者名: 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第127回日本薬学会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 2007-03-28
• [学会発表] 抗スギ花粉モノクローナル抗体によるアレルギー誘導に関する研究 (2007)
  • 著者名/発表者名: 木下美津子, 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第127回日本薬学会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 2007-03-28
• [学会発表] 抗卵白アルブミン(OVA) IgE mAb Fab fragmentによるOVA誘導型アレルギー反応の抑制 (2007)
  • 著者名/発表者名: 川畑大輔, 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第127回日本薬学会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 2007-03-28
• [学会発表] 抗体依存性関節炎はそのFab フラグメントにより抑制される (2007)
  • 著者名/発表者名: 笹原真利子, 蔵本裕信, 八巻耕也, 吉野伸
  • 学会等名: 第127回日本薬学会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 2007-03-28