研究概要 |
ヌクレオシド系薬物を積極的に細胞内に取り込むトランスポーター(CNT)のみを発現する細胞では,これに加えて濃度差にしたがって両方向性に輸送するトランスポーター(ENT)を同時に発現する細胞に比べて低濃度における細胞内蓄積量が多く,薬物曝露後にENT の活性を阻害することで細胞内への蓄積性を高められる可能性が示唆された.ヌクレオシド系抗がん薬ゲムシタビンを用いた検討の結果,ENT 活性を阻害した条件下において非阻害条件下に比べて高い殺細胞効果が認められたことから,ENT 阻害剤を使用することにより,低濃度でより高い効果が得られる可能性が示唆された.
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