研究課題/領域番号 |
19590150
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
臼井 茂之 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (40176665)
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研究分担者 |
平野 和行 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90057365)
井口 和弘 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (10295545)
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キーワード | アクアポリン3 / アクアグリセロポリン / インスリン / グリセロール / 転写因子 / 遺伝子発現 / エピネフリン / Foxa2 |
研究概要 |
水チャネルタンパク質アクアポリン(AQP)は、浸透圧勾配にしたがって効率よく水を通すタンパク質である。ヒトでは現在までに、13種類の分子種が確認されており、分子種の性状比較から、水のみを選択的に透過するアクアポリンと、水だけでなくグリセロールなどの低分子の物質も透過するアクアグリセロポリンに大別される。アクアグリセロポリンであるAQP3とAQP7は、消化管および脂肪細胞に分布している。近年、脂肪細胞に存在するAQP7はインスリンにより発現抑制を受けることが見出され、糖新生の材料であるグリセロールの放出制御を行うことにより血糖の調節に寄与することが推察されている。消化管に存在するAQP3は進化系統学的にAQP7と近縁であり、グリセロールは食物中にも存在するため、AQP3による消化管でのグリセロール輸送は血糖値の調節に関与している可能性が考えられる。本研究では、ヒト大腸癌由来Caco-2細胞においてAQP3の発現量と転写活性がインスリンにより抑制されることを見出したのでその発現調節機構について検討した。レポータージーンアッセイにより、AQP3転写開始点より上流の約-1500〜-800と-400〜-50の間に転写調節領域があることが示唆された。この領域に結合配列が存在する転写調節因子の中で、Foxa2がインスリン処理によって発現抑制を受けることをreal-time RT-PCRによって見出した。AQP3上流に存在するFoxa2結合配列を変異させることによって、レポータージーンアッセイにおけるルシフェラーゼの応答が減少した。更に、Foxa2に対するsiRNAを用いた検討では、インスリンによる発現抑制が消失したことから、Foxa2はAQP3の転写を調節する因子の1つであると考えられた。
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