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2007 年度 実績報告書

小腸初回通過代謝における薬物相互作用のin vitro実験からの定量的予測

研究課題

研究課題/領域番号 19590157
研究機関北里大学

研究代表者

伊藤 智夫  北里大学, 薬学部, 教授 (30223168)

キーワード小腸 / 初回通過効果 / 薬物相互作用 / CYP3A4
研究概要

ヒト小腸ミクロソームを用いて、CYP3A4の基質としてテストステロンを、阻害薬としてはアゾール系抗真菌薬であるケトコナゾールを用いて、代謝阻害実験を行った。テストステロン6β-水酸化体の生成速度を、CYP3A4活性の指標とした。阻害実験結果をDixon plot解析しところ、ケトコナゾールはテストステロン6β-水酸化体の生成を競合的に阻害することが確認され、阻害定数(Ki値)は約3nMと算出された。次に、Caco-2細胞を用いた細胞内蓄積実験を行うことでケトコナゾールの細胞内非結合率を算出した。
ヒト小腸ミクロソームを用いたミダゾラムの代謝実験を行い、さらにミクロソームへの非特異的結合を測定して、非結合型濃度基準のミカエリス定数(Km)および最大代謝速度(Vmax)を求めた。ミダゾラムのKm値およびVmax値、ケトコナゾールのKi値を用い、非結合型ケトコナゾールが小腸上皮細胞内で競合阻害的にミダゾラムの代謝を阻害するとの仮定のもと、ミダゾラムの小腸アベイラビリティ(Fg)を算出した。得られた予測値は0.92となり、ヒトで報告されている値(0.88)と近い値となった。今後は、他のCYP3A4基質についても、同様に相互作用の程度が定量的に予測できることを確認する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Quantitative Prediction of Oral Absorption of PEPT1 Substrates Based on in vitro Uptake into Caco-2 Cells2008

    • 著者名/発表者名
      R.Shimizu, T.Sukegawa, Y.Tsuda, T.Iitoh
    • 雑誌名

      Int.J.Pharmaceut. (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] CATモデルに基づいた小腸初回通過代謝における薬物間相互作用の予測2007

    • 著者名/発表者名
      岩瀬 由未子、石地 正隆、伊藤 智夫
    • 学会等名
      日本薬剤学会第20年会
    • 発表場所
      さいたま市(埼玉県)
    • 年月日
      20070521-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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