• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

細菌由来スーパー抗原によるヒトリンパ球の免疫抑制薬耐性発現機序と各種抗菌薬の効果

研究課題

研究課題/領域番号 19590162
研究機関東京薬科大学

研究代表者

平野 俊彦  東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (90173252)

キーワードスーパー抗原 / ヒト末梢血単核細胞 / 免疫抑制薬耐性の分子機序 / インターロイキン-2 / ビタミンD3誘導体 / ロキシスロマイシン / グルココルチコイド / MAPキナーゼ
研究概要

健常者及び乾癬患者の末梢血単核球(PBMC)をスーパー抗原刺激し、その増殖に対するビタミンD3誘導体(VD3)やロキシスロマイシン(ROX)の効果、およびVD3あるいはROXとベタメタゾン(BM)の併用効果を検討した。被験者の末梢血より定法に従ってPBMCを分離し、液体培地にけん濁させた後、T細胞マイトゲン(コンカナバリンA)または溶血性連鎖球菌由来スーパー抗原のSPEAおよび種々の濃度の薬物存在下に培養し、[3H]チミジン取り込み量によってPBMC増殖率と薬物の抑制効果を算定した。一方、ビーズアレイ法とフローサイトメトリー法を用い、コンカナバリンAまたは溶血性連鎖球菌由来スーパー抗原で刺激したPBMCの培養上清中に放出される10種のサイトカインの濃度を測定した。健常者及び乾癬患者いずれのPBMCに対しても、SPEAはその増殖を強く促進したが、VD3やROXはこれを有意に抑制した(p<0.05)。またこの時VD3あるいはROXにBMを併用すると、PBMC増殖はより効率よく抑制された(p<0.05)。ROXはSPEA刺激したPBMCから産生される種々のサイトカインの産生量を有意に抑制し(p<0.05)、特にIL-2産生に対する抑制効果が強かった(p<0.05)。またROXは、SPEA刺激で亢進するPBMCのc-jun活性を有意に抑制した(p<0.05)。以上の結果から、細菌由来スーパー抗原は健常者及び乾癬患者のPBMCにおけるc-junを活性化して種々のサイトカイン産生を亢進し、ROXはc-jun活性を阻害することによりこれらのサイトカインの産生を抑え、PBMCの増殖を抑制するものと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Suppressive efficacies of roxlthromycin against human peripheral-blood mononuclear cells stimulated with hemolytic streptococci superantigen2009

    • 著者名/発表者名
      Kamogawa S, Kagami K, Maeda M, Arai K, Okubo Y, Tsuboi R, Hirano H
    • 雑誌名

      European Journal of Pharmacology 602

      ページ: 439-447

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi