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2008 年度 実績報告書

アポトーシスに触発されるエンドサイトーシス系の膜輸送と脂質恒常性の機序

研究課題

研究課題/領域番号 19590168
研究機関就実大学

研究代表者

松尾 浩民  就実大学, 薬学部, 准教授 (60274479)

研究分担者 船戸 耕一  広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (30379854)
キーワードエンドサイトーシス / アポトーシス / 動物細胞 / 酵母
研究概要

アポトーシスとエンドサイトーシスとの関連性を明らかにするために、本年度は「アポトーシスが誘導されたときにエンドサイトーシスはどのような影響を受けるか」について動物細胞および酵母を用いた検討を行った。
動物細胞における細胞内膜輸送に対するアポトーシス誘導の影響についてエンドサイトーシス追跡試薬を用いた検討を行った結果、過酸化水素処理により細胞内膜輸送の遅延が引き起こされる可能性が示された。また、アポトーシス誘導時、蛍光標識化デキストランを用いた細胞内輸送実験では輸送されるデキストラン量の減少が示唆され、さらには、エンドソーム内コレステロール蓄積量の減少が観察された。そこで、過酸化水素処理あるいは非処理の細胞から初期および後期エンドソームを分画し、タンパク質を抽出した後、SDS-PAGEにより分離した。その結果、アポトーシスの誘導により初期および後期エンドソームを構成するタンパク質に変化が認められたことから、アポトーシスの誘導による細胞内小胞輸送の変化はエンドソームを構成するタンパク質の変化によることが示唆された。
一方、酵母におけるアポトーシス誘導の影響に関して細胞膜および液胞に局在するGFP融合タンパク質の局在性を指標に解析を行った。その結果、過酸化水素処理によりGFP融合タンパク質の液胞への局在化に影響が認められた。また、エンドサイトーシスに対するアポトーシス誘導の影響は酵母カスパーゼYCA1に依存せず、さらに、小胞体からのゴルジ体へのタンパク質や脂質の輸送には変化が認められなかったことから、エンドサイトーシス系に特異的であることが示唆された。
以上の結果より、動物細胞および酵母においてアポトーシスの誘導によりエンドサイトーシス経路の影響が及ぼされることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] セラミドの蓄積による細胞死誘導機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      宗岡哲也、渡邊有、梶原健太郎、村上卓、島本敏、鶴野正浩、船戸耕一
    • 学会等名
      酵母遺伝学フォーラム第41回研究報告会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-09-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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