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2009 年度 実績報告書

精子形成における細胞接着分子を介するシグナル伝達機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19590172
研究機関金沢大学

研究代表者

若山 友彦  金沢大学, 医学系, 准教授 (70305100)

キーワード精巣 / 精子形成 / 造精細胞 / セルトリ細胞 / 細胞接着分子 / ノックアウトマウス / 精子形成障害
研究概要

正常な精子形成の進行には、造精細胞とセルトリ細胞間で機能する細胞接着分子が必須である。申請者らが発見した細胞接着分子Cell adhesion molecule-1(Cadm1)は造精細胞に発現し、セルトリ細胞に発現するNecl-5と相互作用する。Cadm1のノックアウト(KO)マウスは、造精細胞がセルトリ細胞から脱落して精子形成障害を生じる。また、このKOマウスでは、セルトリ細胞の細胞質内に多数の小胞が見られ、セルトリ細胞の機能にも異常が生じていることが推定された。造精細胞に発現するCadm1は、セルトリ細胞に発現するPoliovirus receptor(PVR)と相互作用する。PVRのKOマウスは、神戸大学の高井義美博士らにより報告されていたので、共同研究によりPVRのKOマウスの供与を受け、このマウスの精巣における精子形成について解析をした。PVRのKOマウスは雄性不妊を生じなかった。これは、精子形成障害を生じる造精細胞に発現するJunctional adhesion molecule-C(Jam-C)のKOマウスに対して、セルトリ細胞に発現しJam-Cと相互作用するJam-Bが精子形成障害を示さないことと同様である。本研究により、造精細胞とセルトリ細胞間の細胞接着分子による相互作用において、造精細胞に発現する分子の機能異常により、精子形成障害が起こりやすいことが明らかになった。また、PVRのKOマウスのセルトリ細胞には、Cadm1のKOマウスと同様のセルトリ細胞の異常が認められた。したがって、セルトリ細胞に異常が見られるが精子形成障害を起こすには至らない障害であることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Role of the spermatogenic-Sertoli cell interaction through cell adhesi on molecule-1(CADM1)in spermatogenesis.2009

    • 著者名/発表者名
      Wakayama T, Iseki S
    • 雑誌名

      Anat Sci Int 84

      ページ: 112-121

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Expression, localization and binding activity of the ezrin/radixin/moesin proteins in the mouse testis.2009

    • 著者名/発表者名
      Wakayama T, Nakata H, Kurobo M, Sai Y, Iseki S
    • 雑誌名

      J Histochem Cytochem 57

      ページ: 351-362

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med01/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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