• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

神経細胞の一次線毛の構造と機能に関する分子細胞生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19590188
研究機関山梨大学

研究代表者

竹田 扇  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20272429)

キーワード神経細胞 / 一次線毛 / カルシウムイメージング / 細胞内情報伝
研究概要

マウス培養海馬神経細胞に於いて一次線毛の形態形成機構と、そこに局在する受容体の神経細胞への影響を検討する為に以下の2つの実験を行なった。(1) 一次線毛特異的構造蛋白質であるinvを指標に一次線毛形成の動態を検討した。具体的にはInv::EGFP発現ベクターを作成し、神経細胞にこれを導入することで、線毛形成時におけるinv蛋白質の動態を解析した。Invは線毛形成前には細胞体に瀰慢性に存在していたが、線毛の形成に伴って一次線毛内に濃縮されることがわかった。このことから、一次線毛が形成されその作用が発揮されるには、invの局所への集積が必要であることが示唆された。現在、一次線毛に集積することが予想される受容体分子でも蛍光蛋白質融合体発現ベクターを作製し、その動態を解析中である。(2) マウス培養海馬神経細胞の免疫蛍光染色を行なって、神経細胞の一次線毛に局在する受容体を同定した。これらはMCHR1、sstR3, 5-HT6である。更に、これらの受容体に対するリガンドを投与して、一次線毛上の受容体が特異的に刺激された際に起こる細胞内応答を、カルシウム指示試薬である、Fluo-4を用いて検討した。刺激した細胞では、リガンド投与後約30秒で遅発性の細胞内カルシウム濃度の上昇が観察され、その変化は培養液を交換するまで持続した。現在、これらの細胞での反応パタンの解析を行なうのと同時に、カルシウム濃度の上昇を齎す、細胞内メカニズムの解析を開始している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Physical properties of the probe electrospray ionization (PESI) needle applied to the biological samples.2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Mass Spectrometry (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Histochemical Analysis of Renal Dysplasia with Ureteral Atresia2009

    • 著者名/発表者名
      Kawate, et al.
    • 雑誌名

      Acta Histochemica et Cytochemica (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] バイオセンサーとしての一次線毛を介した脳脊髄液産生調節機構の分子機構2009

    • 著者名/発表者名
      成田啓之, 川手豊子, 竹田扇
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会全国学術集会
    • 発表場所
      岡山県岡山市
    • 年月日
      2009-03-30
  • [学会発表] ダリア細胞の一次線毛によるヘッジホックシグナルの受容とその生理機能の解析2009

    • 著者名/発表者名
      吉村健太郎, 竹田扇
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会全国学術集会
    • 発表場所
      岡山県岡山市
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] Primary cilia acts as biosensors to regulate production of cerebrospinal fluid2008

    • 著者名/発表者名
      成田啓之, 川手豊子, 竹田扇
    • 学会等名
      48^<th> Annual Meeting of American Society for Cell Biology
    • 発表場所
      San Francisco (米国)
    • 年月日
      2008-12-17
  • [学会発表] Functional analysis of primary cilium in regulation of cerebrospinal fluid production.2008

    • 著者名/発表者名
      成田啓之, 川手豊子, 竹田扇
    • 学会等名
      第31回日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京都千代田区
    • 年月日
      2008-07-09

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi