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2007 年度 実績報告書

摂食行物を調節する視床下部外側野の性的二型性と機能的二型性

研究課題

研究課題/領域番号 19590229
研究機関横浜市立大学

研究代表者

舩橋 利也  横浜市立大学, 医学研究科, 准教授 (70229102)

研究分担者 美津島 大  横浜市立大学, 医学研究科, 准教授 (70264603)
キーワード性的二型性 / 機能的二型性 / 視床下部外側野 / 摂食行動 / pCREB
研究概要

視床下部外側野のCREBは、絶食や空腹時にリン酸化されるし、摂食行動の性差発現に重要な役割を演じていると考えている。その役割を明らかにする目的で、両側の視床下部外側野にGFPで標識した欠損型ヘルペスmCREB(CREBのdominant negatige体)を投与し、対照群には、欠損型ヘルペスGFPを投与した。その結果、24時間後には神経細胞に多くのGFP発現を認めたが1週間後には、ほとんど発現していなかった。従って、ヘルペスウイルスの毒性を考えられたため、より安定しているレンチウイルスを使うことにした。神経系に外来遺伝子を発現させるために、UbiプロモーターのFUGWを用いたところ、すくなくとも4週間後まで安定したGFP発現を認めたが、その発現までに約1週間を要することが明らかとなった。同時に、脳手術の影響で約2日間は摂食量が抑制されるが、約4日でもとに戻ることも明らかとなった。そこで1週間の摂食量と飲水量を測定ののち、レンチウイルスに組み込んだmCREBを投与し、1週間さらに摂食量と飲水量を測定して、その後、24時間の絶食、そしてその後に摂食量と飲水量を測定した。その結果、GFP投与対照群において、雄性ラットと比較して、雌性ラットでは24時間絶食後の再摂食が過食となり、約120%となったが、mCREB投与により過食分が雄性と同様になった。同時に、摂食量そのものが雌雄ともに約20%低下した。この結果から、視床下部外側野のCREBが摂食行動の性差発現に重要なばかりでなく、拒食症の性差発現をCREBが担っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Postpubertal feeding experience affects sex-specific spatial ability in rats2008

    • 著者名/発表者名
      Takase K, Mitsushima D, Funabashi T, Kimura F
    • 雑誌名

      Physiol Behav (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 性差研究の発展のために-ラットおよびヒト脳に関する性差研究の戦略と方法-2007

    • 著者名/発表者名
      貴邑(田中)冨久子, 舩橋利也, 美津島大
    • 雑誌名

      日本臨床 65

      ページ: 1135-1145

  • [学会発表] 性差から見た摂食行動調節の神経基盤2007

    • 著者名/発表者名
      舩橋利也
    • 学会等名
      第4回行動神経内分泌学会
    • 発表場所
      神奈川、葉山
    • 年月日
      20070000
  • [図書] 標準生理学2008

    • 著者名/発表者名
      舩橋利也
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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