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2007 年度 実績報告書

宇宙環境と線虫を用いた老化制御遺伝子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19590238
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

本田 陽子  財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究員 (90399460)

研究分担者 本田 修二  東京都老人総合研究所, 主任研究員 (40100127)
キーワード宇宙 / 環境 / 老化 / 遺伝子 / 線虫 / 重力
研究概要

研究代表者等は2004年国際宇宙実験線虫プロジェクト(ICE-1st)に参加し、加齢の指標となるポリグルタミン凝集体形成が有意に低下することから、宇宙環境では老化速度が遅くなる可能性があることを示唆した。ICE-1stで得られた宇宙滞在線虫の遺伝子発現をDNAマイクロアレイとリアルタイムPCR解析により地上飼育線虫と比較したところ、神経系の遺伝子に顕著な発現低下を認めた。すなわち、ロドプシン受容体等種々の感覚受容体、グルタミン受容体、種々のイオンチャネル、アセチル1コリン合成酵素等の発現が地上飼育と比べて0.6から8%に低下していた(JAXAとの共同研究)。これらの結果は微小重力により感覚神経系を始めとする種々の神経系の活動が不活化することを示唆するものと考えた。線虫では機械刺激、温度、浸透圧、化学物質などを受容する種々の感覚神経系の不活化により寿命が延長することが知られている(J.Apfeld&C.Kenyon,1999)。
そこで宇宙環境において発現に変化の認められたこれら神経系の遺伝子11についてRNAi処理用二重鎖RNA産生大腸菌を調製した。これらの大腸菌を餌として与えた線虫の寿命を測定したところ、3遺伝子について寿命に変化を認めた。20年度はこれらの遺伝子欠損変異体を作製し、それぞれの寿命を測定するとともに、二重、三重変異体を作製して寿命に及ぼすこれらの遺伝子の相互関係を明らかにする予定である。
代表者は本年度宇宙実験アイディア検討会(2008.3.6)に参加し、国際宇宙ステーションにおける実験棟「きぼう」を利用した宇宙環境利用ワーキンググループ「宇宙環境における線虫の老化研究」を申請した。本研究はこれらの宇宙実験の基盤となるものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Study of space-flight effect on the aging of C.elegans in the International C.elegans Experiment (ICE)-First.2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Honda, A.Higashibata, N.Ishioka, M.Tanaka, S.Honda
    • 学会等名
      16th International C.elegans Meeting
    • 発表場所
      Los Angeles,USA
    • 年月日
      20070627-0701
  • [学会発表] 宇宙空間における線虫の老化2007

    • 著者名/発表者名
      本田 陽子, 東端 晃, 石岡 憲昭, 田中 雅嗣, 本田 修二
    • 学会等名
      日本基礎老化学会第28回大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20070620-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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