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2008 年度 実績報告書

動脈硬化発症における高トリグリセリド血症の重要性と治療法開発に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19590239
研究機関山形大学

研究代表者

片野 由美  山形大学, 医学部, 教授 (70018696)

研究分担者 石幡 明  奥羽大学, 薬学部, 教授 (40232326)
伊藤 恒賢  山形大学, 医学部, 教務職員 (80241719)
キーワードトリグリセリド / 脂質代謝 / インスリン抵抗性 / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋 / ポリフェノール / 遺伝性食後高TG血症家兎(PHT) / 食餌性高コレステロール血症ラット
研究概要

(1)本研究では新規に開発したPHT兎および対照としてJWを用いることにより, 動脈硬化発症・進展における食後高中性脂肪血症の役割とその機序を明らかにした. (2)赤ワイン含有ポリフェノール化合物の長期投与による動脈硬化症予防・改善の可能性を, 今回は食餌性高コレステロール血症モデルラットを用いて明らかにした.
遺伝性食後高TG血症家兎(PHT)では, (1)血漿脂質は食後著明に増加し, リポ蛋白分画では、CM、VLDLの顕著な上昇, 一方, 総コレステロールの増加はわずかであること, (2)糖代謝, インスリン抵抗性の悪化, (3)血管内皮機能の障害, 以上が認められた. これらの病態は, メタボリックシンドロームに合致する. さらに動脈硬化病変形成に高TGがどのようにかかわっているかの詳細とPHTの循環機能をRWPCに改善効果を持つか否かについて現在実験中である.
また、Cont群, HC群, RWPC+HC群, 各群のラット肝臓のOil Red O染色を行った結果, Cont群では脂肪の沈着は認められなかった. 一方, HC群では, Cont群に比べ脂肪の沈着が広範に認められた. 同様に, RWPC+HC群でも, Cont群に比べ脂肪の沈着が広範に認められ, その程度はHC群と同等であった. 本研究より, 食餌性高コレステロール血症ラットでは, 血小板凝集反応は著明に亢進したが, アルコール除去赤ワインポリフェノール化合物の長期併用投与は, 亢進した血小板凝集反応を著明に抑制し, また血管機能改善作用を示した. そして, その抑制効果は血漿脂質の変化とは関連していないことが示唆された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 食餌性高コレステロール血症ラットの血小板機能に対する赤ワインポリフェノール成分長期摂取の効果2008

    • 著者名/発表者名
      小林優子, ほか
    • 雑誌名

      山形医学 26

      ページ: 61-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 赤ワイン凍結乾燥品の長期投与による食餌性高コレステロール血症ラット血管機能の変化2008

    • 著者名/発表者名
      清水良美, ほか
    • 雑誌名

      未病システム学会雑誌 14

      ページ: 192-193

    • 査読あり
  • [学会発表] 遺伝性食後高中性脂肪血症ウサギにおけるインスリン抵抗性と血管機能の加齢変化2009

    • 著者名/発表者名
      清水良美, 五十嵐祐子, 福田直樹, 伊藤恒賢, 石幡明, 片野由美
    • 学会等名
      第82回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      20090316-18
  • [学会発表] 血管弛緩作用を惹起する赤ワイン由来ポリフェノール化合物における有効成分の単離および分析2008

    • 著者名/発表者名
      村田恵理, 三重堀亜矢, 山崎理美, 岩田宏紀, 森田真一, 石幡明, 片野由美
    • 学会等名
      第59回日本薬理学会北部会
    • 発表場所
      仙台市
    • 年月日
      2008-09-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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