心房細動に伴う電気的リモデリングの成立へのATP感受性K^+(KATP)チャネルの関与を検討するために、Kir6.2ノックアウト(KO)マウス摘出灌流心房筋標本を用い実験を行った。野生型およびKir6.2KOマウスの摘出灌流心の左心房から微小電極法で活動電位を記録し、5時間の高頻度刺激負荷時の活動電位の変化を観察した。野生型の心房では高頻度刺激によって緩やかに活動電位持続時間が延長した。Kir6.2KOの心房では高頻度刺激開始後早期より著明に延長し、その後対照値レベルに復した。心房筋細胞のKATPチャネルの活性化は高頻度に興奮した心房筋細胞活動電位波形の変化に影響を与える。
|