研究概要 |
Na^+/Ca^<2+>交換系(NCX)は細胞内Ca^<2+>の濃度調節に関わっていることから創薬標的分子として注目されているが、中枢神経系においてはその創薬的意義は不明である。一方、NCX はパーキンソン病と関連する黒質に局在している。我々は、神経変性疾患の病態に関与している一酸化窒素(NO)がNCXを活性化することを見出し(Asano et al., J. Neurochem. 64 : 2437, 1995)、またNCXの選択的阻害薬SEA0400を開発している(Matsuda et al., J. Pharmacol. Exp. Ther. 298 : 249, 2001)。このような背景から、本研究では、NO関連病態であるパーキンソン病のモデル動物のドパミン神経障害、NO誘発神経細胞障害におけるNCXの関与を検証し、NCXの中枢神経創薬標的分子としての意義の神経科学的基盤を確立する。
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