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2007 年度 実績報告書

脳血管系を形成できる多能性神経幹細胞

研究課題

研究課題/領域番号 19590262
研究機関明治薬科大学

研究代表者

大石 一彦  明治薬科大学, 薬学部, 教授 (80203701)

キーワード神経幹細胞 / 内皮細胞 / 血管腔構造 / 三次元培養 / コラーゲン / 分化 / 脳血管 / 平滑筋細胞
研究概要

申請者は,脳血管前駆細胞的な分化ポテンシャルを有する多能性神経幹細胞を同定することを目的として本研究を計画するに至った。そして,本研究計画の初年度では,神経幹細胞の特定の亜集団が,内皮細胞や平滑筋細胞に分化し脳血管を形成するかを,フローサイトメトリー法を用いてin vitroで明らかにすることで,血管前駆細胞的な分化ポテンシャルを有する多能性神経幹細胞を同定することを試みた。
セルソーターによって神経幹細胞を分析したところ,一部の細胞集団が,CD44とCD90を共に発現していた。ニューロスフィア形成能を調べたところ,CD44+CD90+細胞集団中にニューロスフィア形成細胞が存在することが示された。中枢神経系への分化能を調べたところ,CD44+CD90+細胞はMAP-2陽性のニューロンとGEAP陽性のアストロサイトの両方に分化することが明らかとなった。そこで,CD44+CD90+細胞の血管構成細胞への分化能を調べたところ,細胞のほとんどがVE-cadherinとa-smooth muscle actinの免疫反応を示した。次に,管腔形成能について調べたところ,CD44+CD90+細胞は,20ng/ml bFGF存在下で管腔様構造を形成した。一方,CD44-CD90+とCD44-CD90-の細胞集団では管腔形成は見られなかった。CD44+CD90-細胞集団でも管腔構造が形成されたが,管腔形成の程度はCD44+CD90+の場合よりより少なく,コントロールと同程度であった。以上の知見より,CD44+CD90+細胞は,血管前駆細胞的な発生ポテンシャルを持ち合わせた多能性に富む神経幹細胞と考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Isometrie contraetion of microvascular pericytes from mouse brain parenchyma2007

    • 著者名/発表者名
      Oishi K, Kamiyashiki T, and Ito Y.
    • 雑誌名

      Microvase res 73

      ページ: 20-28

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In vitro development of gut-like tissue demonstrating rhythmic contractions from embryonic mouse intestinal cells2007

    • 著者名/発表者名
      Ito-Duyfros Y, Funakoshi Y, Uehara A, and Oishi K.
    • 雑誌名

      Neurogastroenterol Motil 19

      ページ: 288-800

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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