研究課題/領域番号 |
19590285
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
白瀧 博通 獨協医科大学, 医学部, 教授 (90249962)
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研究分担者 |
伊藤 雅彦 獨協医科大学, 医学部, 助教 (70270486)
山内 忍 獨協医科大学, 医学部, 助教 (70433589)
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キーワード | Taxilin / 小胞輸送 / 微小管 / Syntaxin / SNARE |
研究概要 |
本研究では、浸潤・転移したがん細胞への有効な診断法と治療法を開発する目的で、申請者らが発見したTaxilinファミリーに焦点を絞り、細胞運動における中心体移動と微小管再編成におけるTaxilinファミリーの役割と作用機構について解明すると共に、細胞運動に連動した小胞輸送におけるTaxihnファミリーの役割と作用機構について解明を進めた。本年度は、Taxilinファミリーのうち主にα-Taxil血について解析を進め、α-Taxilinが平行方向に二量体を形成することを明らかにした。現在、この二量体形成の生理的意義については不明であるが、α-Taxilinのcoiled-coil領域と相同性の高い配列を有するtethering因子であるp115の二量体形成が、輸送小胞のアクセプター膜へのtethering過程に関与していることが明らかになっており、α-Taxilinの二量体形成も同様に輸送小胞のアクセプター膜へのtethering過程に関与している可能性が高いと考えられる。また、培養細胞においてα-Taxilinの発現量を変化させると微小管配向に異常が起こることを明らかにした。α-Taxilinがチュブリンポリマーである微小管に直接結合することから、α-Taxilinが直接チュブリンに作用して微小管の再編成を制御している可能性が出てきた。このように本研究は予想以上に伸展し、当初の目的はほぼ達成することができた。
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