研究課題/領域番号 |
19590292
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
諸井 将明 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (00049074)
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研究分担者 |
大沼 雅明 分子生命科学研究所, 講師 (20223901)
三浦 芳樹 分子生命科学研究所, 講師 (90279240)
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キーワード | 血小板 / コラーゲン / シグナル伝達 / 阻害剤 / 抗体 / コラーゲン受容体 / 膜透過性ペプチド / 血栓症 |
研究概要 |
血小板のコラーゲンレセプターGPVIの特異的な阻害剤の探索及びそれを用いた反応機構の解析を目的として以下の研究を行った。 1) 抗GPVI抗体の探索 以前我々が見出したモノクローナル抗体のヒト型Fabの作製を企業と共同で開発しようとしている。またGPVIダイマーと特異的に結合するFabをファージディスプレイ法を用いてスクリーニングした。このFabはコラーゲンによる血小板の活性化を阻害し、GPVIがダイマーを形成して血小板上に存在することを示している。またGPVIがダイマーを形成することにより特異的な構造を形成することを示している。 2) 阻害ペプチドの探索 GPVIは特異的な血小板活性化機構を有する。特にGPVIと複合体を形成するFcRγ鎖のチロシンリン酸化が重要な寄与をしている。そこでこのFcRγ鎖めリン酸化配列を有する透過性ペプチドを作製し、その作用を解析した。このペプチドはコラーゲンを介した血小板の活性化を特異的に阻害し、特にチロシンキナーゼSykのリン酸化を阻害した。このことはSykのリン酸化γ鎖との績合がSykのリン酸化に重要であることを示している。 3) GPVI活性部位の探索 コラーゲンとの結合に関与すると予想されるアミノ酸を変異させた組換えGPVIを作製し、これらのアミノ酸の寄与を解析している。
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