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2008 年度 実績報告書

ゲノムストレスによるMDMX癌遺伝子産物の制御

研究課題

研究課題/領域番号 19590295
研究機関国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター)

研究代表者

岡本 康司  国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 早期がん研究プロジェクト, 室長 (80342913)

キーワードMdmx / Mdm2 / p53 / cancer / neuroblastoma
研究概要

MDM2とMDMXは蛋白構造の類似した癌遺伝子産物であるが、ともにp53活性の制御機構において中心的な働きを担うと考えられている。多くのグループの研究で、MDM2はユビキチン化促進を介した分解及び核外輸送の亢進を介してp53を不活性化する事が明らかになっていたが、MDMXによるp53の抑制機構についてはこれまで不明瞭であった。申請者は、細胞質MDMXがMDM2と協調的に働き、p53を核外に引き止める事によりp53活性を抑制する事を発見した。さらに、神経芽細胞腫においても同様に両癌遺伝子産物が協調してp53の核外蓄積に関与している事を示し、p53不活性化の新たなメカニズムの一端を明らかにした。一方、DNA傷害等のストレスにより、神経芽細胞腫におけるp53の細胞内蓄積は消失し、p53の核内レベルでの上昇とともにその活性化が認められた。従って、MDM2とMDMXによるp53の細胞内局在の変化はゲノムストレスにより制御されると考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Lysine-independent turnover of cyclin G1 can be stabilized by B'alpha subunits of protein phosphatase 2A2009

    • 著者名/発表者名
      H. Li, et al.
    • 雑誌名

      Mol. Cell Biol. 29

      ページ: 919-928

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cytoplasmic Tethering is involved in Synergistic Inhibition of p53 by Mdmx and Mdm22009

    • 著者名/発表者名
      C. Ohtsubo, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Science (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hedgehog signaling overrides p53-mediated tumor suppression by activating Mdm22008

    • 著者名/発表者名
      Y. Abe, et al.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA 105

      ページ: 4838-4843

    • 査読あり
  • [学会発表] 細胞腫において、Mdmx及びMdm2癌遺伝子産物は協調してp53を細胞束する事により、その活性を抑制する2008

    • 著者名/発表者名
      岡本康司
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸市(神戸ポートアイランド)
    • 年月日
      2008-12-09
  • [学会発表] 神経芽細胞腫において、Mdmx及びMdm2癌遺伝子産物は協調してp53を細胞質に拘束する事により、その活性を抑制する2008

    • 著者名/発表者名
      岡本康司
    • 学会等名
      第67回 日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋市(名古屋国際会議場)
    • 年月日
      2008-10-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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