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2009 年度 実績報告書

上皮-間葉変換を誘導する転写因子スネイルによる細胞骨格変化と転移の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 19590313
研究機関鹿児島大学

研究代表者

原口 みさ子  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (10244229)

研究分担者 小澤 政之  鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90136854)
キーワードsnail / E-cadherin / EMT / 接着
研究概要

今年度の研究目的として「スネイル発現細胞は親株細胞に比べ細胞密度が低い状態で定常状態となりそのあと死に始めるがその細胞数を規定する分子機構は何か調べる」をあげた。これについて実施した研究成果ではスネイル発現MDCK細胞(MDCK/snail)は低濃度のグルコース(5.5mM)含有のDMEM培地で培養した場合48時間後から死に始めることを見出した。コントロールMDCK(MDCK/neo)では細胞死はおこらない。この細胞死は高濃度のグルコースを添加することにより回避できた。MDCK/snail細胞のグルコース消費や解糖系酵素の活性が亢進しているわけではなかった。一方MDCK/snail細胞のATP産生は顕著に低下していた。酸素消費はコントロール細胞に比べ低下しておりTCA回路、電子伝達系の酵素の活性も低下していた。その分子機構の解析を試みた。まずTCA回路、電子伝達系酵素の発現をRT-PCRで網羅的に調べたがMDCK/neo細胞,MDCK/snail細胞で差はみられなかった。次に活性酸素の産生を調べた。が、ミトコンドリア、細胞質における活性酸素の消費には差がなかった。また活性酸素を人工的に誘導した場合にもその産生量に差はなかった。TCA回路の酵素活性を低下させるものとして亜鉛が上げられる。細胞内亜鉛含量はMDCK/snail細胞で高く亜鉛のトランスポーターであるZnT3,ZnT8,ZIP8の発現が亢進していた。
意義、重要性としてMDCK/snail細胞は低濃度グルコースの条件で離脱することを示した。すなわちグルコース濃度の変化が接着、離脱と連関する可能性があることを示唆する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The role of transcriptional regulator snail in cell detachment, reattachment and migration2009

    • 著者名/発表者名
      Haraguchi, M.
    • 雑誌名

      Cell adhesion & migration 3

      ページ: 1-5

    • 査読あり
  • [学会発表] 転写因子スネイルによるMDCK細胞の代謝調節2009

    • 著者名/発表者名
      原口みさ子
    • 学会等名
      第82回日本生化学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2009-10-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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