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2008 年度 実績報告書

分泌型ST2タンパク質の炎症抑制機能部分の同定と創薬への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19590318
研究機関自治医科大学

研究代表者

富永 眞一  自治医科大学, 医学部, 教授 (70155571)

研究分担者 柳澤 健  自治医科大学, 医学部, 准教授 (50182366)
キーワードアレルギー・ぜんそく / シグナル伝達 / タンパク質 / 糖鎖 / 免疫学
研究概要

ST2タンパク質の機能部位を特定するため、ST2タンパク質の野生型と変異体の発現と精製を試みた。同時に、精製した野生型ST2タンパク質を用いて、ST2の細胞内シグナル伝達解析系の最適化を行った。
【ST2タンパク質の調製】
野生型ST2タンパク質(アミノ酸配列に基づく分子量37kDa)、シグナル配列を欠損した変異体、9つある糖鎖修飾部位のアスパラギンをすべてアラニンに変えた変異体の発現ベクターをHBK293細胞にトランスフェクションしたところ、それらタンパク質の発現を確認できた。培地中に分泌される野生型については、付加してある6xヒスチジンタグを利用してNi-NTAカラムによる精製を進め、溶出画分について銀染色およびウエスタンブロッティングによる解析を行ったところ、約60kDaに相当する高純度のST2タンパク質が得られた。精製したST2タンパク質は、グリコシダーゼ処理により分子量が37kDaに変化したことから、糖鎖修飾型タンパク質であることが確認された。これは内在型のST2と同様の修飾を受けた組み換えタンパク質の発現と精製に成功したことを示す。一方、変異体ST2は培地中に分泌されずに細胞内にとどまること、また、細胞抽出液のウエスタンブロッティングによる解析では分子量が37kDaに相当することから、糖鎖が結合していないと考えられた。以上のことから、糖鎖が未結合のST2変異体タンパク質の発現が確認された。現在、野生型と同様にNi-NTAカラムによる精製を進めている。
【ST2の細胞内シグナル解析系の最適化】
これまで、ST2の細胞内シグナル伝達解析系では大量の精製タンパク質を必要としたが、より効率よく解析を進めるため、解析系のスケールダウンを検討した。具体的には、6ウェル、12ウェル、24ウェル、96ウェルの培養プレートを用いた系で、従来法の10cm培養プレートを用いた系の結果を再現できるか検討を行った。これまでのところ96ウェルを用いた系では、再現性は得られていないが、その他のプレートを用いた系について検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] インターロイキン-332008

    • 著者名/発表者名
      早川 盛禎, 他
    • 雑誌名

      分子細胞治療(Cellular Molecular Medicine) 7

      ページ: 68

  • [雑誌論文] TRAF6 is a critical signal transducer in IL-33 signaling pathway2008

    • 著者名/発表者名
      Megumi Funakoshi-Tago, et al.
    • 雑誌名

      Cellular Signalling 20

      ページ: 1679-1686

    • 査読あり
  • [学会発表] ST2遺伝子と病気2008

    • 著者名/発表者名
      富永 眞一, 他
    • 学会等名
      第73回インターフェロン・サイトカイン学会学術集会, 第19回日本生体防御学会学術集会, 第45回補体シンポジウム3学会合同集会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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