研究課題/領域番号 |
19590338
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
岩崎 直子 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (70203370)
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研究分担者 |
北野 滋彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30161483)
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キーワード | MafA / 糖尿病網膜症 / VEGF遺伝子 / 2型糖尿病感受性遺伝子 / MODY / 薬剤応答遺伝子 / HNF-4α / large deletion |
研究概要 |
薬剤応答遺伝子:糖尿病治療薬のひとつであるメトフォルミンの血糖改善効果と本薬剤の肝細胞での取り込み蛋白であるOCT-1遺伝子多型との関連を66症例で検討した。その結果、2種類の多型のうち一方では薬剤感受性を増強し、他方は低下させる方向に作用する可能性が認められたが、有意には至らなかった(2008年日本糖尿病学会で報告の予定)。 2型糖尿病感受性SNP:日本人2型糖尿病感受性SNPの同定が最終目標。全ゲノム解析で我々が見出した領域に存在する感受性SNPの同定作業を継続している。2007年には染色体21番領域で有意なSNPが2箇所見出され(P<0.001)、またハプロタイプ解析でも支持された。新たな集団においても再現性が確認された(2007年糖尿病学会で発表)。従って、現在はSNPの細胞レベルでの機能解析を続行中である。 糖尿病網膜症関連SNP:VEGF遺伝子2578AA多型と網膜症の進展に有意な関連(OR=7.5)を認めたので、3年後の眼底所見を追跡調査した。その結果、この多型を有する者においてそれ以外の者に比べて網膜症の進展が有意であった(2007年糖尿病学会で発表)。なお、PEDF遺伝子多型と網膜症との関連は我々の検討では認められなかった。 MODY原因遺伝子:最近MODY5(HNF-1β)で、hemizygote症例が報告された。我々のMODYパネルを用いて同様の検討を行い、日本で1例目のMODY5 hemizygote症例を見出して報告した(2007年日本人類遺伝学会)。その後microarrayでの検討によりdeletionの範囲も決定した(2008年糖尿病学会で報告予定)。
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