研究課題
基盤研究(C)
肺癌細胞にEgr-1を強制発現させることにより、IGFBP-4, IGFBP-2, NGFI-A binding protein-2(NAB2), Vascular Endothelial Growth Factor-A (VEGF-A)が誘導された。それぞれの遺伝子プロモーターに存在するCpGアイランドのメチル化状態について肺癌組織を用いて検討したところ、IGFBP-4遺伝子およびIGFBP-2遺伝子プロモーターのメチル化に伴いその発現が減弱していることが明らかになった。一方、Egr-1, NAB2, VEGF-A遺伝子プロモーターには全くメチル化が認められなかった。更に、VEGF-Aプロモーターの下流域に存在するEgr-1結合サイトにEgr-1が直接結合すること、肺癌細胞におけるVEGF-Aの発現はEgr-1とNAB2の発現バランスにより制御されていることも本研究により明らかになった。以上より、Egr-1により誘導される分子には癌化によるエピジェネティックな変化を受け発現量が変化するもの、及び癌化によるエピジェネティックな影響を全く受けずNAB2との発現バランスにより発現制御されているものが存在することが判明した
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