研究課題/領域番号 |
19590373
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター) |
研究代表者 |
城 謙輔 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), 免疫病理研究部, 免疫病理研究部長 (10057086)
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研究分担者 |
富野 康日己 順天堂大学, 医学部, 教授 (60130077)
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キーワード | 腎臓 / IgA腎症 / 病理情報 / 標準化 / 組織分類 / 国際基準 / 予後分類 |
研究概要 |
国内の2つの機関(厚生労働科学研究費補助金特定疾患対策研究事業・進行性腎障害に関する調査研究班と国立病院機構政策医療腎ネットワーク)ならびに国外の2つの機関(International IgA Nephropathy Network と Renal Pathology Society)において、統一された病変パラメーターを用いてIgA腎症の定量的な病理データベースの蓄積し、臨床データとの照合から、IgA腎症を構成する病変パラメーターの予後予測因子としての役割や治療反応性に関する実証的なデータを出すことができた。それによって、腎病理診断法の標準化と治療に役立つ国際組織分類の開発が進行中である。平成19年度の国内における後向き多施設共同研究では、倫理委員会の承諾書に同意した内科・小児科症例704症例を対象に、腎生検時の臨床所見と病理所見(活動性・慢性所見)との相関性を解析した。単変量解析により各病変の臨床予後への影響をオッズ比でしめし、治療群と治療なし群を比較して,各病変の治療への反応性を検証することにより、国内でのIgA腎症に関する組織学的重症度分類を完成させることができた。海外共同研究者との共同研究では、我が国で提案されたIgA腎症の病変パラメーターが国際IgA腎症組織分類委員会にて採用されることになり、国内、国外とも統一された基準で臨床病理学的検討が可能となった。申請者城を含む13人の世界の腎病理医が、世界各国から収集された総計300症例を共通のスコアーシートを用いて臨床病理データの蓄積を行い、2008年4月の第2回国際組織分類委員会での解析の資料を提供した。
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