研究課題
基盤研究(C)
腫瘍間質を構成するヒアルロン酸糖鎖がリンパ管新生に働く機構と、それに関わる分子実体の解明を目的として、新規に樹立したリンパ管新生を伴う乳癌モデルマウスを用いて分子病理学的解析を施行した。さらに、リンパ管形成の"場"としての腫瘍間質に着目して、それを構成している分子の会合状態や炎症細胞の動員作用、がん細胞に対する遺伝子発現調節の機構について解析を施行し、進行がんのリスク要因であるリンパ管新生の病態解明を目指した。本研究の結果、腫瘍関連線維芽細胞の形成するヒアルロン酸マトリックスが、腫瘍内微小環境を修飾することで、マクロファージの腫瘍内への動員に中心的な役割を果たしていること、さらにはこのマクロファージが腫瘍リンパ管新生に重要な役割を果たしていることを明らかにした。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件)
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