REV7ノックアウトマウス作成のために、新たなノックアウトベクターを作成し、サザンブロッティング法を用いて相同組み換え体の同定を行った。ES細胞に構築したノックアウトベクターをエレクトロポレーションにより導入し、G418にてセレクション後、約300クローンをスクリーニングした。その中に1クローン相同組み換え体が同定されたため、そのクローンの染色体検査を行ったところ、同定されたクローンは染色体数が1本足りないことが判明、このままこのクローンを用いてマウス母胎にインジェクションしても、キメラマウスが生まれる確率が低いと考えられるため、再度相同組み換え体同定のためのスクリーニングを行うこととした。同じノックアウトベクターを再度ES細胞に導入し、約150クローンのスクリーニングを行ったが、今度は相同組み換え体の同定はできなかった。このノックアウトベクターでは相同組み換え率が低いため、なるべく組み換え効率が高くなるようにベクターを設計し、現在新たなノックアウトベクターの構築を行っている。同時に、マススペクトロメトリーを利用したhREV7結合蛋白の同定を行った。GST融合hREV7(GST-hREV7)蛋白を培養細胞内で発現する発現ベクターを構築し、HEK293細胞に導入し、GST-hREV7を恒常的に高発現する細胞株を作成した。その細胞株とGSTのみを発現する細胞株から細胞抽出液を作成し、グルタチオンビーズによりGST-hREV7とGSTのpull-downを行い、同時にpull-downされてくる蛋白をマススペクトロメトリーにて同定した。その結果、効率よく結合していると思われるある蛋白が同定されたため、現在その結合の確認を行っている。
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