研究概要 |
膠原病疾患モデルマウスの疾患感受性を規定する候補遺伝子として同定され、その中で構造遺伝子多型に基づく蛋白多型を持つ因子、オステオポンチン(Opn)に関し、その多型に基づく膠原病治療モデルの確立を目的として研究を遂行した。まず、MRL型とC3H型のOpnの立体構造の差異をNMR, UV分光法にて解析し、蛋白多型によってインテグリン結合部位の立体構造に差異があることを明らかにした。この部位をブロックする機能阻害物質を検索したところ、ある糖脂質がOpnによる免疫誘導を阻害することが明らかとなった。そこで、この糖脂質をSpan80リポソームに結合させてMRLマウスに投与し、少なくとも予防的投与により糸球体腎炎が抑制されることを明らかにした。
|