研究課題
OMLによって腹腔内で誘導される免疫効果(CD4/CD8)の最適化と糖鎖被覆リポソームによる免疫応答の解析:OVA封入OMLによって免疫する事で、接種された癌細胞(OVA遺伝子を導入したB6マウス由来胸腺腫:E.G7-0VA細胞)を拒絶できる条件の最適化をまず行なった。なお、OVA封入OMLをマウスの腹腔内へ1回1μgを3回接種すると腫瘍細胞は、3日後にはOVA_<257-264>に特異的に反応してIFNγを産生するCD8T細胞が1週間以上に亘って確認された。しかしながら、H-2K^b/OVA_<257-264>MHCテトラマー陽性細胞は脾臓において0.1%未満の頻度であり、FACS解析では有為な増加が確認されていない。STn抗原を発現するように改変したマウス細胞株を用いた解析:OVA遺伝子導入B6由来細胞にSTn抗原合成酵素を導入した、STn抗原陽性細胞を用いた解析を行なった。STn抗原陽性細胞を接種したマウス群の方が、STn抗原陰性細胞を接種したマウス群よりも早くに死亡した。ELISPOT assayによって検出したOVA_<257-264>に反応するCD8^+T細胞数は、STn抗原陽性細胞を接種した群で有為に少なく、腫瘍免疫が有為に抑制されていたと結論した。これらの結果から、がんの発達と進展においてSTn抗原は、惹起される腫瘍免疫応答に対して抑制性に作用すると考察した。
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