研究課題
TcrAOX遺伝子をT. cruzi原虫昆虫型(epimastigote)細胞に導入し、強制発現を行ったところ、タンパクレベルでの発現が上昇し、細胞の増殖率もコントロール細胞と比較して10倍以上の増加が見られた。このことより本分子が細胞増殖に関して重要な機能を担っていると推定された。そこで、次に、TcrAOXのノックアウト株を作製するために、TcrAOX遺伝子の上流、下流1000bpをクローニングし、ネオマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子を組み込んだ、ノックアウト株構築用ベクターを作製した。それぞれのベクターをT. cruzi原虫昆虫型に導入することにより、片方のアリールを除去した原虫株を作製した。次に、他のアリールを除去すべく、ノックアウト株構築用ベクターの導入を試みたが、いずれも得ることができなかった。このことから本分子は増殖に必須であると推定された。
すべて 2010
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Biochim Biophys Acta 1797(4)
ページ: 443-50