研究課題
基盤研究(C)
ブドウ球菌食中毒症は年間多数の患者が報告される重要な疾患であり、主症状が激しい嘔吐であるという特徴を持つにもかかわらず、その病態の解明はほとんど進んでいない。それはブドウ球菌エンテロトキシンが個々の細胞や生体分子の機能を傷害するためではなく、毒素が細胞間の相互作用に基づく組織・臓器機能を傷害するためであろうと考えられる。本研究の目的は、1)ブドウ球菌エンテロトキシンによって誘発される上部消化管異常運動の同定、2)迷走神経活動のブドウ球菌エンテロトキシン催嘔吐作用における役割の解明、3)消化管神経叢の活動におよぼすブドウ球菌エンテロトキシンの解析、4)嘔吐運動とブドウ球菌エンテロトキシン作用をつなぐ伝達物質の同定、である。本研究の成果によって、セロトニン受容体とエンテロトキシン作用の関連が明らかにされるものと期待される。更に、本研究から得られる成果によって、食中毒に伴う激しい嘔吐に対する根本治療への道を拓くことが期待される。
すべて 2009 2008 2007
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件)
Microbiology 155, 2
ページ: 521-530
Cellular Microbiology 11, 2
ページ: 337-350
Journal of Virological Methods 161
ページ: 223-230
Journal of Virology 82, No. 2
ページ: 710-718
Microbiology 153
ページ: 464-473