研究課題/領域番号 |
19590450
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
四宮 博人 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80162618)
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研究分担者 |
切替 照雄 国立国際医療センター, 感染症制御研究部, 部長 (50192563)
浅野 喜博 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70114353)
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キーワード | 感染防御 / マクロファージ / アクチン細胞骨格 / p65 / L-plastin / WASP / action-related protein / NADPH オキシダーゼ / p65-scaffold |
研究概要 |
申請者が同定したp65/L-plastinは、白血球に特異的に発現され、アクチン細胞骨格の再構築(p65-actin-scaffold)に関与している。p65-actin-scaffoldは菌体刺激によって随時形成され、これを中心に形成される高次タンパク質集合体が、細胞接着・活性化や殺菌活性の増強などの感染防御的細胞応答の基盤として機能すると想定している。細胞骨格のダイナミクスに関与する候補タンパク質と、さらに、形成されたp65-actin-scaffoldと高次タンパク質集合する候補タンパク質を選択した。マクロファージcDNA libraryからPCR法で全長のcDNAを調製し、本学の無細胞生命科学研究センターに既設のタンパク質自動合成システムを用いて、各タンパクの調製をすすめた。特異抗体を用いて、これらのタンパクとp65-actin-scaffoldの共存関係について蛍光顕微鏡を用いて観察した。また、細胞接着や細菌殺菌活性の増強との関連を評価した。ルミノール結合ビーズを用いて、貧食依存性の活性酸素酸性定量法を確立した。この系で、細胞骨格の再構成が活性酸素産生において重要であることを明らかにした。白血球の重要な感染防御反応を、p65-actin-scaffoldを中心とする細胞骨格系のダイナミクスに基づいて解明することは、細胞レベルと分子レベルを結ぶもので、感染制御への応用発展につながる点で重要である。
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