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2008 年度 実績報告書

PCR-RFLP法による簡便・迅速な腸管出血性大腸菌の分子疫学的解析法の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 19590455
研究機関大阪府立大学

研究代表者

山崎 伸二  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70221653)

キーワードPCR-RFLP / 腸管出血性大腸菌 / 分子疫学
研究概要

腸管出血性大腸菌(STEC)O157とO26を対象としたPCR-RFLP法では95%以上、non-O26/O157では約50%の割合でPCR産物を得ることができた。本年度は、得られたPCR産物の(1)特異性及び(2)塩基配列の解析に基づき新たなプライマーを設計し、再評価を行った。(1)それぞれの血清型の菌株から得られたPCR産物の特異性を調べたところ、O157では100株中95株で(95%)Stx-phage由来のバンドが得られたが2株で非特異なバンドが、O26では50株中47株でStx-phage由来のバンドが得られたが48株で非特異のバンドが、O111では10株中4株でStx-phage由来のバンドが得られたが2株で非特異のバンドが得られた。一方、O26、O111、O157以外のEHEC40株について調べたところ19株でPCR産物が得られ、Stx-phage由来のバンドが10株から、非特異のバンドが13検体から得られた。得られたPCR産物の塩基配列の解析及びデータベースから新たなStx-phageの塩基配列の情報を入手し、O111由来のStx1-phageに対する新たなプライマーを設計してPCRを行ったところ、O111、10株中7株で特異的なPCR産物が得られたが、その他の血清型のStx1-phageの領域Vの増幅産物は得られなかった。以上のことより、EHECに存在するStx-phageはある程度血清型に特異的な塩基配列を持っている可能性が考えられた。O157に対しては満足の得られる結果が得られたが、それ以外の血清型も含めたユニバーサルプライマーを設計するためには、さらに多くの血清型由来のStx-phageの領域Vの塩基配列を解析し、プライマーを設計する必要があると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Rapid culture-free identification and molecular typing of Shiga toxin-producing Escherichia coll by PCR-RFLP2008

    • 著者名/発表者名
      K. Shima, N. Kawamura, A. Hinenoya, M. Asakura, Y. Wu, K. Nishimura, G. B. Nair, S. Yamasaki
    • 雑誌名

      Microbiol. Immunol. 52

      ページ: 310-313

    • 査読あり
  • [図書] 腸管出血性大腸菌、バイオセーフティーの事典一病原微生物とハザード対策の実際2008

    • 著者名/発表者名
      山崎伸二
    • 総ページ数
      224-226
    • 出版者
      みずく舎/医学評論社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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