研究課題
基盤研究(C)
近年世界中に蔓延しつつある市中感染型MRSAの出現をそのSCCmecの構造解析と遺伝子伝達実験の2つの方向から解析をした。その結果、市中感染型MRSAのもつ多様なSCCmecの構造を明らかにし、SCCmecの形成を考察する貴重は知見を得た。即ち、ブドウ球菌属のもつSCCと呼ぶ動く遺伝因子に、mec遺伝子複合体がcomposite transposonとして転移したという説を裏付ける新しい傍証を提供した。しかし実験的にその形成過程を解明する目的は、現段階は、終了したとは言えずその途上にある。本研究で明らかにし得た遺伝子伝播に関する知見は以下に要約される。(1) Phage transductionによるSCCmecの伝達はおこるが、その頻度は低い。本実験で検討した限り、SCCmecの伝達は、全ての全領域が伝達された場合のみ成功している。(2) Phageの吸着により、competencyに関与する遺伝子の発現が上昇する。(3) conjugative plasmidの伝達に伴ってトランスポゾンTn554の転移が促進され、ともに伝達される。しかし、メチシリン耐性に関与する遺伝子はこの限りではない。
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