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2007 年度 実績報告書

非タンパク質性真菌菌体成分によるアレルギー性皮膚炎モデルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 19590459
研究機関東京薬科大学

研究代表者

安達 禎之  東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (60222634)

研究分担者 大野 尚仁  東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80152213)
三浦 典子  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30218036)
キーワードカンジダ / β-グルカン / アトピー性皮膚炎 / Th2 / dectin-1
研究概要

真菌は呼吸器系への侵入、感染によりARDS、アレルギー性気管支炎の原因となることが知られている。また、表在性真菌のアトピー性皮膚炎の関与を示唆することが報告されるなど真菌がアレルギー症状の誘導に関わる多くの証拠が示されている。これらの現象に関わるアレルゲンとなるタンパク質成分などは明らかになっているものは多いが、非タンパク質性の真菌アレルゲン成分については殆ど明確にされていない。これまでの解析で真菌の長鎖(1→6)-分岐(1→3)-β一D-グルカンがTh2タイプの免疫応答を惹起することが分かっている。そこで本年度の研究ではこれらのβ-グルカン(BG)の動物実験モデルにおけるアトピー性皮膚炎発症に及ぼす影響を確認すると共に、その発症機序の検討としてBG受容体機能の解析を行った。NC/Ngaマウスモデルにおいてダニ抗原とカンジダ由来のBGを同時塗布するとダニ抗原単独よりも早期に耳介肥厚が観察され、肥厚の程度はBGによる悪化が観察された。また、耳介組織切片の鏡検像からも真皮のみならず表皮層の肥厚が顕著であることが明らかとなった。同時に採取した末梢血中のIgE値も有意な上昇を示し、頚部リンパ節由来のリンパ球培養中のIL-4値もBG併用により有意に高かった。さらにBG受容体としての関与が推測されるdectin-1のNF-κB活性化に関わるシグナル伝達機構について観察したところ、真菌成分のTLR2リガンドを除去してもdectin-1はsyk,Bcl10,CARD9のチロシンリン酸化酵素やアダプター分子の存在下でBGによるNF-κB活性化を誘導できることが明らかとなった。以上の成果より、BGはアトピー性皮膚炎の誘導、dectin-1を介した炎症性シグナルの誘導を惹起することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dissociation of Toll-like receptor 2-mediated innate immune response to Zymosan by organic solvent-treatment without loss of Dectin-1 reactivity2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiko Ikeda、, et. al.
    • 雑誌名

      Biol Pharm Bull. 31

      ページ: 13-18

    • 査読あり
  • [学会発表] IgE介在性の脱顆粒反応における真菌β-グルカンの影響2007

    • 著者名/発表者名
      青木厚介, ら
    • 学会等名
      第51回 日本医真菌学会総会
    • 発表場所
      岐阜県高山市
    • 年月日
      2007-11-09

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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