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2008 年度 実績報告書

非タンパク質性真菌菌体成分によるアレルギー性皮膚炎モデルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 19590459
研究機関東京薬科大学

研究代表者

安達 禎之  東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (60222634)

キーワードカンジダ / β-グルカン / アトピー性皮膚炎 / Th2 / dectin-1 / CR3
研究概要

真菌は呼吸器系への侵入、感染によりARDS、アレルギー性気管支炎の原因となることが知られている。また、表在性真菌のアトピー性皮膚炎の関与を示唆することが報告されるなど真菌がアレルギー症状の誘導に関わる多くの証拠が示されている。これらの現象に関わるアレルゲンとなるタンパク質成分などは明らかになっているものは多いが、非タンパク質性の真菌アレルゲン成分については殆ど明確にされていない。これまでの解析で真菌の長鎖(1→6)-分岐(1→3)-β-D-グルカンがTh2タイプの免疫応答を惹起することが分かっている。そこで本年度の研究ではこれらのβ-グルカン(BG)の動物実験モデルにおけるハプテン誘導型皮膚炎発症に及ぼす影響を確認すると共に、その発症機序の検討としてBG受容体機能の解析を行った。C57BL/6マウスモデルにおいてTNCBとカンジダ由来のBGを同時塗布するとTNCB単独処置に比べ、塗布開始後16日以降の後期で、耳介肥厚悪化が観察された。また、血清中のTNP特異的IgE値もBG併用により有意な上昇を示し、頚部リンパ節由来のリンパ球培養中のIL-4値もBG併用により有意に高かった。また、耳介組織抽出物中のIFN-γ、IL-4産生もBG併用によってさらに高まることが明らかとなった。BG受容体としての関与が推測されるdectin-1のKOマウスでカンジダ由来のBG反応性について観察したところ、BGによる炎症性サイトカインの産生やNO産生が完全に消失した。以上の成果より、BGはアトピー性皮膚炎の誘導、dectin-1を介した炎症性シグナルの誘導を惹起することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 病原性真菌多糖による皮膚炎増悪作用の解析2009

    • 著者名/発表者名
      青木厚介、安達禎之、山口敦子、石橋健一、三浦典子、新槇幸彦、大野尚仁
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      京都府京都市
    • 年月日
      2009-03-26
  • [学会発表] 接触性皮膚炎モデルマウスにおける真菌β-グルカンの影響2008

    • 著者名/発表者名
      青木厚介、安達禎之、大野尚仁
    • 学会等名
      第52回日本医真菌学会総会
    • 発表場所
      長崎県長崎市
    • 年月日
      2008-09-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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