研究概要 |
EBV感染細胞におけるCD40L-CD40相互作用の様式の決定 EBV感染BおよびT,NK細胞にはCD40LとCD40が共発現している。両分子の相互作用の様式として、1)隣り合う細胞表面の分子が会合する、2)同一細胞上の両分子が会合する、3)CD40Lが分泌される、の3つの可能性が考えられる。そこで、両分子を蛍光染色し共焦点レーザー顕微鏡で観察することにより、両分子が同一細胞上で共局在するか否かを決定した結果、1)2)3)のいずれも示された。また、両分子が共免疫沈降した。CD40LとCD40が同一細胞上で会合する場合は、一方の分子の発現により、他の分子の発現の局在が影響を受けて変化する可能性がある。そこで、CD40のみを発現するprimary B細胞やEBV陰性B細胞株(たとえばRamos細胞)、あるいはCD40Lのみを発現するprimary T細胞やEBV陰性T細胞株(たとえばJurkat細胞)にEBVを感染させ、それぞれCD40LあるいはCD40を発現させた後、両分子の細胞表面における局在を共焦点レーザー顕微鏡で検討した結果、細胞の中には幾つかの箇所での強い局在を示したものがあり両分子が会合していることが示された。EBV関連のリンパ腫を初めとした疾患においてCD40とCD40Lの葬儀御作用を阻害することで増殖・アポトーシス抵抗性を阻害できる可能性が示された。
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