研究課題/領域番号 |
19590518
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
大塚 耕太郎 岩手医科大学, 医学部, 講師 (00337156)
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研究分担者 |
佐藤 武 佐賀大学, 健康管理センター, 教授 (30178751)
鈴木 友理子 国立精神, 神経センター・精神保健研究所, 成人保健部室長 (70425693)
藤澤 大介 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30327639)
青木 信生 神戸大学, 医学部, 助教 (10403297)
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キーワード | 臨床研修医 / 教育法 / プライマリケア / メンタルヘルス / スティグマ / 臨床研修制度 / 自殺予防 |
研究概要 |
臨床研修医を対象に、(1)精神科的問題に対する偏見や差別の除去、(2)プライマリーケアで必要な精神医学的知識・スキルの有効かつ効率的な習得法の確立、を目的として、短期間の構造化された研修プログラムが必要である。今年度は、研修プログラムの開発、普及を進めるために、今年度は本研究では先行研究の調査、ニーズ調査、プログラムの検証と開発を目的とした。 オーストラリアで既に実践されているMental health first aid(以下、MHFAと略)プログラムを基にプログラムを開発するために、研究者・研究協力者がオーストラリア・メルボルン大学でMHFAの講習会に参加し、同大学の学術的支援の体制を構築した。 並行して、研究者・研究協力者により1)先行研究の文献的考察から教育介入法の有効性を検討し、2)本研究で活用するプログラムMHFAの先行研究を調査し、3)MHFAのトレーニングプログラムをインストラクショナルデザインの観点から評価し、4)研修参加者が活用する日本版MHFAとしてこころの救急マニュアル(メンタルヘルス・ファーストエイド マニュアル)の作成を行った。加えて、5)臨床研修医に実施する前にプログラムの予備調査を行い、6)準備状況についての検討を行った。そして、教育者が本プログラムを実施する上で活用できるように、研究者の上記1)から6)までの報告とこころマニュアルからなる手引書を作成した。 本研究で作成された研修プログラムは臨床研修医が精神疾患に初期対応する上でのスキルを高めるために、効果的な方法論として期待される。また、MHFAプログラムの臨床研修医を含めた精神障害者の支援に関わる従事者に対する教育に関しても有効性が期待される。来年度以降さらに研究を推進し、本プログラムの有効性・妥当性について検証していきたいと考える。
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