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2009 年度 研究成果報告書

データマイニングによる予防医学先行投資へのリスク予測と効率的医療資源配賦の検討

研究課題

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研究課題/領域番号 19590526
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 医療社会学
研究機関保健医療経営大学 (2008-2009)
福岡歯科大学 (2007)

研究代表者

堺 孝明  保健医療経営大学, 保健医療経営部, 教授 (90389411)

連携研究者 信友 浩一  九州大学, 大学院・医療システム学教室, 教授 (90037424)
宇都 由美子  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50223582)
朔 啓二郎  福岡大学, 医学部・循環器, 教授 (40183371)
研究期間 (年度) 2008 – 2009
キーワードデータマイニング(Data Mining) / Disease Management / 保健医療支出 / A System of Health Accounts / 医療政策機能 / 医療財源 / 予防行動
研究概要

I.研究目的を達成するための研究計画・方法
前回の研究でSHAに準拠した保健医療支出を推計し、次にOrdered Probitモデル情報源として得られたデータを、次のように処理・整理した。
(1)セグメント化と患者プロフィールを駆使し、患者データベースをデータマイニングする。
(2)最も予防効果の高い患者から最も低い患者までスコアー化してセグメントに分類する。
(3)予防行動水準をe、その決定要因をxとして、以下の予防行動関数を定義する。
e=a10+a11χ+ε…[1] a1i:予防行動水準に与える影響を示す係数,ε:誤差項
予防行動の水準の決定因子としては、次のような変数が統計的有意な影響を与えた。運動習慣・体重管理・食事習慣の選択では、年齢・学歴・性差・地域差があることを明らかとなった。また、飲酒と喫煙に関しては、飲酒量の選択においては健康知識が、喫煙の選択においてはたばこ価格が重要であった。さらに個人レベルでの細かい対応を追及するため、データマイニングにより相関関係・因果関係を検索した。今回の研究で、データマイニングでパターン認識することで外生的シフト変数の検索を予測している。
I.予防政策の経済評価
予防行動水準は個人の選択変数であるため、予防政策の実施によって、この選択水準が変化する。
予防行動関数を定義すると、次のようになる。
e=a30+a31x+a32T+ε3…[2] a3i i=0,…,2:各要因が予防行動水準に与える影響を示す係数,ε3:誤差項,T:[1]式の予防行動関数を利用し、予防政策の実施を示す変数予防政策の実施は、予防行動水準自体の改善を目的にしているため、その係数a32の符号条件はマイナスが期待され事となる。
さらに、予防政策効果を医療費節約分で測定する
m=b30+b31y+b32e+φ3…[3] e=a30+a31x+a32T+ε3…[4] b3i i=0,…,2:各要因が医療サービス需要に与える影響を示す係数
a3i i=0,…,2:各要因が予防行動水準に与える影響を示す係数,φ3,ε3:誤差項,T:[1]式の予防行動関数を利用し、予防政策実施を示す変数
[3],[4]より予防行動水準eの係数b32が統計的に有意となり、かつマイナスの符号を取る場合に、その予防政策の実施Tは医療費節約の点で効果が認められたことになる。このように、患者1人1人をターゲットに絞ることで、患者に付加価値医療サービスを提供することが可能となった。さらに、データマイニングによるセグメント化/クラスター化機能を組み合わせた手法により、満足度の高い高付加価値の医療提供の創出データを集積した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (7件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 機能分化した病院での経営戦略-大学病院の今後-パラダイムシフイに向けて-2009

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 雑誌名

      保健医療経営大学紀要 第1号

      ページ: 23-28

  • [雑誌論文] A Health-economic Evaluation of Aspirin : Primary Prevention and Cardiovascular Disease2007

    • 著者名/発表者名
      Sakai T,
    • 雑誌名

      Internal Medicine judge 46 (8)

      ページ: 431-433

  • [雑誌論文] ジェネリック医薬品とは何か2007

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 雑誌名

      治療 88巻・4号

      ページ: 1355-1361

  • [雑誌論文] どのようにして降圧薬の薬価は決まっていくのか2007

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 雑誌名

      治療 88巻・4号

      ページ: 1341-1346

  • [雑誌論文] 糖尿病があれば, 高血圧治療に利尿薬は禁忌なのか2007

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 雑誌名

      治療 88巻・3号月増刊

      ページ: 953-958

  • [雑誌論文] 機能分化した病院での経営戦略-大学の今後2006

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 雑誌名

      治療 87巻・2号

      ページ: 389-395

  • [雑誌論文] 22世紀の医療センター-医薬情報・病院物流・病院経営・バイオインフォマティクスのコアとして2006

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 雑誌名

      治療 87巻・2号

      ページ: 309-314

  • [学会発表] インターベンションの差異分析による費用対効果の検討病院管理学会2008

    • 著者名/発表者名
      堺孝明
    • 学会等名
      日本医薬・病院管理学会
    • 発表場所
      静岡
    • 年月日
      2008-11-16

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公開日: 2011-06-18   更新日: 2016-04-21  

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