研究課題/領域番号 |
19590527
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 准教授 (40435194)
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研究分担者 |
飯干 紀代子 九州保健福祉大学, 保健科学部, 准教授 (80331156)
山田 弘幸 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (70331155)
倉内 紀子 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (60320488)
笠井 新一郎 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (50341657)
今給黎 禎子 九州保健福祉大学, 保健科学部, 助教 (80369181)
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キーワード | 個人情報 / 言語聴覚士 / 臨床実習 / リスクマネジメント / インシデント / 教育プログラム / 情報活用 / 職業倫理 |
研究概要 |
平成19年度は、次年度以降の教育プログラム作成の基礎資料として、1.学外臨床実習(臨床実習)中に実習生が体験した事故・インシデントと関連する要因についての調査、2.臨床実習指導者を対象とした、個人情報の管理に関する実習生の指導方法および、過去に発生した事故・インシデントの事例調査、3.臨床実習実施前・後の実習生の「情報活用の実践力」(高比良ら,2001)に関する調査を実施し、以下の知見が得られた。1.実習生79名から得た事故・インシデントの報告は、36件であった。このうち、直接実習生が事故・インシデントに関与した報告(29件)は、転倒(11件)、個人情報管理(10件)、摂食・嚥下訓練(3件)、検査(2件)、その他(3件)に関連するものであった。個人情報管理に関連する報告は、個人情報が記載された患者資料の病室への放置、個人情報の持ち帰りであった。2.臨床実習指導者112名より、12件の個人情報の管理に関する事故・インシデントの報告が得られた。報告の内容は、患者の個人情報が記載された資料の病室への放置(5件)、実名入りの検査結果の宿舎等への持ち帰り(2件)等であった。3.情報活用の実践力の側面としての情報の6つの下位概念得点のうち、情報の「収集力」の得点は、実習前(42.9±7.1点)と比較して、実習後(45.1±6.2点)は統計学的に有意に高値であった。情報の「収集力」の各質問項目では、「資料を自分で収集する」等の関連項目の得点において、実習後は有意に高値であった。実習前後の下位概念得点または総得点の変化と、一日・週あたりのインターネットの利用頻度の問には、有意な正の相関は認めなかった。平成20年度は、以上のデータを基に、DVD教材等を含む教育プログラムを開発・実施し、臨床実習前後における情報活用の実践力の下位概念得点の変化等を指標として、教育プログラムの効果を検証する。
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