研究課題/領域番号 |
19590527
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研究機関 | 九州保健福祉大 |
研究代表者 |
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 准教授 (40435194)
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研究分担者 |
笠井 新一郎 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (50341657)
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キーワード | 個人情報 / 言語聴覚士 / 臨床実習 / リスクマネジメント / インシデント / 教育プログテム / 情報活用 / 職業倫理 |
研究概要 |
1.教育プログラムの修正と実施:平成20年度の試行的教育プログラムの修正を行い、臨床実習を実施する3年生37名を対象に、実習前に計12コマの教育プログラムを実施した。教育プログラムは、(1)個人情報管理に関する講義と根本原因分析による事例検討(8コマ)、(2)報告書の作成方法(1コマ)、(3)感染症に関する知識講義と手洗い演習(1コマ)(4)介護演習(2コマ)を実施した。学生に各教育プログラムの評価をさせたところ、「大変役に立った」と評価した学生は、プログラム(1)で90.6%、(2)68.8%、(3)86.1%、(4)94.4%と概ね良好な評価を得た。2.臨床実習前後の「情報活用の実践力」の変化の比較分析:平成20年度までに臨床実習を終了した学生104名を対象に、実習前・後の情報活用の実践力の変化と実習指導者(指導者)による評価との関連性を分析した。その結果、(1)収集力は、主体的な情報収集に関連する質問項目にて有意な得点の向上を認めた。(2)表現力と創造力は、情報の中から重要なポイントを抽出・整理し表現することに関する質問項目にて、実習後は有意な得点低下を認めた。(3)「実習への積極性」に関する指導者の評価が低い者は、表現力・創造力の実習後の得点は有意に低値であった。以上より、実習では他者依存的な情報収集から主体的・能動的な情報収集へ実習生の行動が変化すること、情報収集や指導者との関わりで実習生が積極性を発揮することは、情報活用の実践力を向上させる可能性があることが考えられた。3.実習中のインシデント・アクシデントの状況調査:上記1.の学生を対象に、実習中に発生した事故・インシデントについて実習後に質問紙を用いて記載させた。事故・インシデント報告は、誤嚥事故の事例(1件)、転倒に関するインシデント(6件)の報告であった。個人情報の管理に関する事故・インシデントの報告は0件(平成20年度:2件)であった。
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