研究課題/領域番号 |
19590542
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
|
研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
藤田 健一 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (60281820)
|
研究分担者 |
緒方 宏泰 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (70133626)
|
連携研究者 |
佐々木 康綱 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20235279)
岡崎 康司 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80280733)
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2008
|
キーワード | モルヒネ / 薬理遺伝学 / 薬物有害反応 / ABCB1 / OPRM1 / UGT2B7 |
研究概要 |
モルヒネの投与により誘発される薬物有害反応に対する遺伝子多型の影響について調べた。経口モルヒネ製剤(MS コンチン)による疼痛緩和治療を受けた32 名のがん患者について、モルヒネによる有害反応とモルヒネの代謝や輸送に関連するUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT) 2B7 遺伝子(UGT2B7)およびP-糖たんぱく遺伝子(ABCB1)、およびモルヒネの薬効に関連するμ オピオイド受容体遺伝子(OPRM1)の遺伝子多型との関連を調査した。モルヒネを投与した患者における疲労の頻度(グレード1~3)は、ABCB1 遺伝子の1236 番目の塩基がT/T である遺伝子型を有する場合、または2677 番目と3435 番目の塩基のディプロタイプがTT/TT である場合に他の遺伝子型、ディプロタイプを有する場合と比較して有意に低かった。モルヒネによる吐き気の頻度(グレード1~3)は、UGT2B7*2 を持たない場合に他の場合と比較して有意に高かった。嘔吐の頻度(グレード1~3)はABCB1 遺伝子の2677 または435 番目の塩基の遺伝子型がG またはC を有する場合に持たない場合と比較して有意に高かった。本研究結果は、薬理遺伝学的なアプローチによりモルヒネの投与によって誘発される有害反応のリスクを予測しうることを示す。
|