研究概要 |
大規模な健診結果に自己組織化マップ(SOM)法を適用し、種々の健常、発症前、疾患のパターンを識別するシステムの開発を行った。システムの評価には、某健診センターの8年間47,160件、26検査項目と基本身体計測値と生活習慣質問票よりなる健診結果情報(14,358名1人平均3.5回)を用いた。その結果、SOM法により健常人に現れやすい多様な病型とその発症前病型を分別できたが、その構成は男女で大きく異なった(男性では代謝症候群に属する病型が多いが、女性では少ない、等)。本研究では、得られた病型間の類似度から、その相互関連を病態系統樹の形に自動展開する機能を実装した。さらに(1) 各病型群と健常典型群の生活習慣上の差異を多重ロジスティック分析で即座に解析・提示する機能、(2) 受診者の病型の経年変化を個別に図示する機能を追加した。これらの改善により、効果的な健診後指導を可能とした。
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