II型糖原病のための新生児スクリーニング法ならびに化学シャペロン療法の分子基盤

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19590563
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 病態検査学
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 奥宮 敏可 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (50284435)
• 連携研究者: 棚瀬 純男 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20112401) ; 桜庭 均 明治薬科大学, 教授 (60114493)
• 研究協力者: REUSER Arnold JJ オランダ王国・エラスムス大学, 臨床遺伝学講座, 准教授
• 研究期間 (年度): 2007 – 2010
• キーワード: リソソーム病 / ポンペ病 / 酸性α-グルコシダーゼ / 新生児スクリーニング / 遺伝子多型 / 化学シャペロン / 小胞体関連分解

研究概要

II型糖原病[ポンペ病:酸性α-グルコシダーゼ(AαGlu)欠損症]を対象とした新生児スクリーニングに、アジア人固有の遺伝子多型(c.1726Aとc.2065Aのホモ接合体:AAホモ接合体)が影響することを示した。また、このAAホモ接合体と患者の鑑別を目的とする新たな診断技術を確立した。II型糖原病由来の40種類の変異酵素に対する化学シャペロンの効果を検討し、変異酵素の多くは小胞体関連分解以外の細胞内蛋白質分解系で処理されていることを示した。

研究成果

• [雑誌論文] Improved assay for differential diagnosis between Pompe disease and acid α-glucosidase pseudodeficiency on dried blood spots. (2011)
  • 著者名/発表者名: Shigeto S, Katafuchi T, Okada O, Nakamura K, Endo F, Okuyama T, Takeuchi H, Kroos MA, Verheijen FV, Reuser AJ, Okumiya T.
  • 雑誌名: Mol. Genet. Metab. in press
  • 査読あり
• [雑誌論文] ポンペ病新生児スクリーニングにおける日本人固有の遺伝子多型の影響とその回避策の検討. (2010)
  • 著者名/発表者名: 重藤翔平,片渕達也,隈元慎吾,Arnold JJ Reuser,奥宮敏可
  • 雑誌名: 日本臨床化学会九州支部会誌 20 ページ: 31-35
• [雑誌論文] High frequency of acid α-glucosidase pseudodeficiency complicates newborn screening for glycogen storage disease type II in the Japanese population. (2009)
  • 著者名/発表者名: Kumamoto S, Katafuchi T, Nakamura K, Endo F, Oda E, Okuyama T, Kroos MA, Reuser AJ, Okumiya T.
  • 雑誌名: Mol Genet Metab 97 ページ: 190-195
  • 査読あり
• [学会発表] ポンペ病の酵素診断に影響するアジア人固有の遺伝子多型の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岡田侑也, 重藤翔平, 奥宮敏可
  • 学会等名: 第22回日本臨床化学会九州支部総会
  • 発表場所: 福岡市:九州大学以外部百年講堂
  • 年月日: 2011-02-12
• [学会発表] 変異蛋白質に対する化学シャペロンの効果に関する解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 岡田侑也, 片渕達也, 奥宮敏可
  • 学会等名: 第22回日本臨床化学会九州支部総会
  • 発表場所: 福岡市:九州大学百年講堂
  • 年月日: 2011-02-12
• [学会発表] II型糖原病の酵素診断におけるアジア人固有の遺伝子多型の影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 重藤翔平, 岡田侑也, 熊谷エツ子, 奥宮敏可
  • 学会等名: 第45回九州医学検査学会
  • 発表場所: 別府市:別府ビーコンプラザ
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] 血液濾紙を用いたII型糖原病のための早期診断法 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡田侑也, 重藤翔平, 熊谷エツ子, 奥宮敏可
  • 学会等名: 第45回九州医学検査学会
  • 発表場所: 別府市:別府ビーコンプラザ
  • 年月日: 2010-09-11
• [学会発表] ポンペ病新生児スクリーニングにおける日本人固有の遺伝子多型の影響とその回避策の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 重藤翔平,片渕達也,隈元慎吾,Arnold JJ Reuser,奥宮敏可
  • 学会等名: 第21回日本臨床化学会九州支部総会
  • 発表場所: 福岡市:九州大学コラボステーション1
  • 年月日: 2010-02-13
• [学会発表] 変異酵素に対する化学シャペロンの効果と細胞内における蛋白質の品質管理機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 片渕達也, 奥宮敏可
  • 学会等名: 第49回日本臨床化学会年次学術集会
  • 発表場所: 長崎市:長崎大学大学院医歯薬総合研究科
  • 年月日: 2009-09-18
• [学会発表] ポンペ病の酵素診断に影響する酸性αグルコシダーゼ遺伝子多型の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 重藤翔平,片渕達也,隈元慎吾,遠藤文夫,Arnold JJ Reuser,奥宮敏可
  • 学会等名: 第4回日本臨床検査学教育学会学術学会
  • 発表場所: 東京都:東京医科歯科大学
  • 年月日: 2009-08-20
• [学会発表] 血液濾紙を用いたポンペ病マススクリーニング法の開発 第2報:日本人に固有の遺伝子多型の影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 片渕達也,隈元慎吾,中村公俊,遠藤文夫,奥山虎之,Arnold JJ Reuser,奥宮敏可
  • 学会等名: 第50回日本先天代謝異常学会総会
  • 発表場所: 米子市:米子コンベンションセンター
  • 年月日: 2008-11-06
• [学会発表] 血液濾紙を用いたポンペ病マススクリーニング法の開発 第1報:酵素活性測定のための基礎検討 (2008)
  • 著者名/発表者名: 隈元慎吾,片渕達也,中村公俊,遠藤文夫,奥山虎之,Arnold JJ Reuser,奥宮敏可
  • 学会等名: 第50回日本先天代謝異常学会総会
  • 発表場所: 米子市:米子コンベンションセンター
  • 年月日: 2008-11-06
• [学会発表] ポンペ病に対する新生児マススクリーニング法開発のための基礎検討 (2008)
  • 著者名/発表者名: 片渕達也,隈元慎吾,中村公俊,遠藤文夫,Arnold JJ Reuser,奥宮敏可
  • 学会等名: 第3回日本臨床検査学教育学会
  • 発表場所: 福岡市:九州大学医学部百年講堂
  • 年月日: 2008-08-21
• [学会発表] アカルボースによる干渉酵素阻害を基本原理とする白血球中酸性α-グルコシダーゼ活性の特異的測定法 (2007)
  • 著者名/発表者名: 奥宮敏可, Otto P Van Diggelen, Arnold JJ Reuser
  • 学会等名: 第49回日本先天代謝異常学会総会
  • 発表場所: 山形市:山形テルサ
  • 年月日: 2007-11-16
• [学会発表] ポンペ病に対する化学シャペロン療法の分子基盤:NB-DNJは変異酵素の細胞内プロセシングを正常化する (2007)
  • 著者名/発表者名: 奥宮敏可,Marian A Kroos, Arnold JJ Reuser
  • 学会等名: 第49回日本先天代謝異常学会総会
  • 発表場所: 山形市:山形テルサ
  • 年月日: 2007-11-16
• [学会発表] 細胞内における変異蛋白質の運命を変える化学シャペロンの分子基盤:NB-DNJはポンペ病由来の変異酵素の細胞内プロセシングを正常化する (2007)
  • 著者名/発表者名: 奥宮敏可,Marian A Kroos, Arnold JJ Reuser
  • 学会等名: 第2回日本臨床検査学教育学会
  • 発表場所: 高松市:香川県県民ホール
  • 年月日: 2007-08-27