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2007 年度 実績報告書

マクロファージの活性化を指標とした動脈硬化症における不安定プラーク検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19590575
研究機関関西医科大学

研究代表者

桝田 緑  関西医科大学, 医学部, 講師 (50173753)

キーワード臨床検査 / ELISA / CD16 / マクロファージ / 可溶性FcγレセプターIIIa
研究概要

IgGレセプターHI(FcγRIII:CD16)には、NK細胞とマクロファージ(Mφ)に発現しているIIIa型と、好中球に発現しているIIIb型があり、両者とも細胞の活性化によって細胞表面から放出され、可溶型(sFcγRIII)として血漿中に存在している。すなわち、これら可溶型を個々に測定することにより、生体内での好中球,NK細胞あるいはMφの活性化を知ることができる。そこでIIIa型およびMφ由来のIIIa型に特異的なモノクロナル抗体を作成し、血漿中のsFcγRIIIaおよびsFCYRIIIa^<Mφ>測定法を構築した。さらに、化学発光系を利用して、約80倍の高感度化に成功した。3種のsFcYRIIIs測定系の感度差より、正常プール血漿に含まれるsFcYRIIIaは大部分がNK細胞由来、総sFCYRIIIは大部分が好中球由来であった。現在、これら可溶型の絶対値を算出するために、リコンビナントsFCγRIIIaを精製中である。
動脈硬化症を来たすプロセスでは、特に酸化変性LDLがMφに際限なく取り込まれて動脈硬化の初期病変である泡沫細胞の集積をもたらし、ついには多量の脂質を含む不安定なプラークとなる。sFcYRIIIa^<Mφ>測定が生体内におけるMφ活性を表すことに着目し、血漿sFcγRIIIa^<MΦ>を測定したところ、健常者では加齢とともに増加した。成人病検診症例では動脈硬化症のリスクファクターが増すに従い増加し、頸動脈エコー検査の結果と非常によく相関した。虚血性心疾患(CAD)症例では明らかな高値を示し、冠動脈の有意狭窄数が増すに従い増加した。また、動脈硬化病変の認められる腎生検施行患者では血漿総sFcγRIIIおよびsFcγRIIIaは軽度の増加であったが、sFcγRIIIa^<Mφ>は健常者の約3.6倍であり、瀰漫性よりも局所性の方が高値を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 13th International Congress of Immunology2007

    • 著者名/発表者名
      Jorge Kalil, et. al. eds.
    • 総ページ数
      603
    • 出版者
      Medimond S.r.l.,Italy

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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