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2007 年度 実績報告書

ナノ抗体を分子認識単位とする生理活性ハプテンの高感度モニタリングシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19590576
研究機関神戸薬科大学

研究代表者

小林 典裕  神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (90205477)

研究分担者 小山 淳子  神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (60102109)
森田 いずみ  神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (20299085)
加藤 芳徳  神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (10368491)
キーワードナノ抗体 / ハプテン / シングルドメイン抗体 / 免疫複合体 / 抗体工学
研究概要

本研究は,"ナノ抗体",すなわち,シングルドメイン抗体(single-domain antibody;sdAb)を新しい分子認識単位として導入してハプテンの高感度モニタリングシステムの構築を目指すものである.SdAbとは,ラクダ科動物由来の特殊な抗体の可変部ドメインあるいはそれを模倣した変異体(Mr約12,500)で,最小の抗体由来分子認識単位として有用と期待される.我々は先に,マウス抗エストラジオール(E_2)抗体のV_H遺伝子をerror-prone PCRで増幅後,ファージディスプレイを行い,変異sdAbライブラリーを構築している.本年度は,リンカー部分にジスルフィド(SS)結合を含む"cleavableビオチン"標識E_2(CB-E_2)を用いて実用的な親和力を示す抗E_2変異sdAbの単離を試みた.
CB-E_2は,6-oxo-E_2 6(O-carboxymethyl)oximeを出発物質として4工程で合成した.
Neutravidinを固定化した試験管にCB-E_2を反応させたのち,変異sdAbライブラリーを加えて4℃τで1夜インキュベートした.十分に洗浄したのち,50mMジチオスレイトールを働かせてCB-E_2のSS結合を切断し,E_2結合活性を保持しているファージを回収した.これらをクローン化して,E_2-ウシ血清アルブミン結合体に対する結合活性をELISAにより調べたところ,野生型V_Hを提示するファージクローンより高いシグナルを示す数種のクローンを見出した.これらのうち2種クローンについてsdAbのアミノ酸配列を決定したところ,全長124残基のうち,それぞれ11カ所,8カ所に変異がみられた.現在,上記sdAbを可溶型タンパク質として調製し,その結合特性を詳細に検討している.

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Simultaneous determination of anthraquinones in rhubarb by high-performance liquid chromatography and capillary electrophoresis2007

    • 著者名/発表者名
      Junko Koyama
    • 雑誌名

      Journal of Chromatography A 1145

      ページ: 183-189

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 抗体工学が推進する精密分子認識の新たな展開2007

    • 著者名/発表者名
      小林 典裕
    • 雑誌名

      薬学雑誌 127

      ページ: 41-42

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 抗体工学を基盤とする超高感度ハプテンイムノメトリックアッセイへのアプローチ2007

    • 著者名/発表者名
      小林 典裕
    • 雑誌名

      薬学雑誌 127

      ページ: 55-69

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 新たな分子認識システムを活用する生体成分分析の試み2007

    • 著者名/発表者名
      小林 典裕
    • 雑誌名

      臨床化学 36

      ページ: 99-100

  • [雑誌論文] 低分子化抗体フラグメントー-バイオメディカル分析化学における新しい分子認識単位-2007

    • 著者名/発表者名
      加藤 芳徳
    • 雑誌名

      臨床化学 36

      ページ: 125-139

  • [雑誌論文] アップコンバージョンFRETを利用するハプテンの高感度ホモジニアスイムノアッセイ2007

    • 著者名/発表者名
      小林 典裕
    • 雑誌名

      臨床化学 36

      ページ: 251-251

  • [雑誌論文] 臨床応用に向けたラジオアイソトープ標識抗テネイシンC低分子化抗体の開発:抗体2種類の同時静注による検討2007

    • 著者名/発表者名
      小高 謙一
    • 雑誌名

      INNERVISION 22

      ページ: 21-21

  • [学会発表] 免疫測定法の基礎と先端2007

    • 著者名/発表者名
      小林典裕
    • 学会等名
      第47回日本臨床化学会年次学術集会・第54回日本臨床検査医学会学術集会連合大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-11-23
  • [学会発表] CDR shufflingを活用する高親和力変異抗エストラジオール抗体フラグメントの探索2007

    • 著者名/発表者名
      加藤芳徳, 大山浩之, 小林典裕, 後藤順一
    • 学会等名
      第59回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2007-09-27
  • [学会発表] LC/APCI-MSを用いたエモジンのRaji細胞内代謝物について2007

    • 著者名/発表者名
      西野 悠
    • 学会等名
      日本薬学会第127年会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2007-03-30
  • [学会発表] ヘテロキノン化合物のがん細胞増殖抑制効果と還元電位との相関性について2007

    • 著者名/発表者名
      小山 淳子
    • 学会等名
      日本薬学会第127年会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2007-03-30
  • [学会発表] 高感度イムノメトリックアッセイに適する一本鎖Fvフラグメントー酵素融合タンパク質調製の試み2007

    • 著者名/発表者名
      加藤 芳徳
    • 学会等名
      日本薬学会第127年会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2007-03-29
  • [学会発表] 高感度イムノメトリックアッセイの開発を目的とする変異型抗エストラジオール単一ドメイン抗体の探索2007

    • 著者名/発表者名
      大山 浩之
    • 学会等名
      日本薬学会第127年会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2007-03-29
  • [学会発表] Cleavableビオチン標識ハプテンを活用する高親和力抗コルチゾール変異抗体創製の試み2007

    • 著者名/発表者名
      神田 龍明
    • 学会等名
      日本薬学会第127年会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2007-03-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2012-09-24  

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