研究課題/領域番号 |
19590583
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
日下 幸則 福井大学, 医学部, 教授 (70135680)
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研究分担者 |
伊藤 春海 福井大学, 医学部, 特任教授 (40026943)
田村 太朗 福井大学, 医学部, 助教 (90509291)
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キーワード | 悪性胸膜中皮腫 / 石綿 / 環境起因性 / HRCT / 妥当性 / 早期発見 / 潜伏期 / 病理学 |
研究概要 |
住民に発生した環境起因性悪性胸膜中皮腫の症例60例と他の悪性腫瘍(肺癌、肉腫、転移性腫瘍)とされた10例を日本人放射線科医3名が既に読影していた。それに加えて国際的エキスパートであるドイツ人放射線科医Kurt George Heringが独立して読影を行った。読影表は既に試験的に開発したものである。特に悪性胸膜中皮腫については、四段階からなる総合的な確信度、それとは別個に悪性胸膜中皮腫に特徴的な早期ないし進行期に相当すると思われる所見(コード化された叙述)一覧からなるものである。 その結果、悪性胸膜中皮腫については、ドイツ人エキスパートと三名の日本人放射線科医とが一致した症例、全く一致しない症例の二種類が存在し、その他の悪性腫瘍についても同様に、相反する傾向が二種類出現した。一部の症例につきその相反する原因を解析したところ、悪性胸膜中皮腫の症例では病理学的診断で非定型的なもので一致しておらず、同様にその他の悪性腫瘍では、肺ガンでない肉腫ないし転移性のものに於いてであった。 このように放射線科医間での一致度が悪性胸膜中皮腫であれ、その他であれ、病理学的診断のある傾向と関連することが判明した。従って一致するものについては、標準的CTスライスを抽出することが大いに可能であること、同時に一致しないものについては、そのCTスライスを鑑別診断を要するものとしての参照スライスとすべきことが明らかになった。
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